果てしないHD-DVDとの戦いの中でブルーレイディスク(BD)陣営の追い上げ

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SONY ブルーレイ BDZ-T70

 昨日の報道発表を見ていると、次世代DVD規格であるブルーレイ陣営が今年の11月を皮切りに対応ソフト75本を発売するというものがありました。11月と言えば、ブルーレイ対応の次世代ゲーム機、SONYのプレイステーション3が発売される時期でもあります。

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ブルーレイの映画ソフトの価格は5000円以下に抑える

 映画ソフトの値段は5000円以下に抑えるということで、11月に発売されるソフトは4980円になるそうです。現在のDVDにおける映画ソフトの相場は1000円前後から2000円台が主流なので、次世代DVDだと約2倍の金額ということになるでしょうか。この5000円以内という価格は既にソフトやハードを発売しているHD-DVD陣営と足並みを揃えた格好になります。

 また、ブルーレイディスクでは、8月17日にアメリカのソフトが日本で再生できるようにするという発表がありました。従来のDVDではリージョンコードというものが設定されていて、アメリカのリージョンコードと日本のリージョンコードが違うため、アメリカで購入してきたDVDが日本のDVDプレーヤーでは再生することができないという状況になっていました。

 これはアメリカのハリウッド映画の日本における公開がワンテンポ遅れるため、先にDVDで鑑賞してしまう人が増えてしまうことを防ぐためにあえてとられた措置でした。他にもヨーロッパなど地域別に6種類のリージョンコードがあって、リージョンコードが違うとDVDプレーヤーでは再生することができなくなります。

 大手メーカー製のDVDプレーヤーではこのような規格が必ず具備されていますが、中国製や韓国製など一部のDVDプレーヤーではこのリージョンコードに対応していない製品もあり、楽天市場でもリージョンフリーとして検索するといくつかの製品がヒットします。このプレーヤーはアメリカのDVDソフトであっても日本で鑑賞することができるようになります。

両規格対応機?

 日経新聞の記事を遡ると、次世代DVDの規格争いは「両規格対応機」で決着するというイギリスの調査会社の予測が載っています。

 従来のVHSやベータ、レーザーディスクとVHDのように物理的な規格まで大きく異なる製品では、どちらかの規格が主流にならざるを得なくなりましたが、HD-DVDとブルーレイディスクであれば物理的な規格も比較的近いため、両用プレーヤーの開発に成功したという報道も比較的早い時期からありました。

 また書き込み型DVDで規格分裂が発生し、DVD-R、DVD+R、DVD-RAM等、色々な規格のDVDが出来ましたが、今ではスーパーマルチDVDプレーヤーなどのおかげで規格の違いをあまり意識することなく、同じドライブで演奏、書き込みができるようになっています。確かにこれと同じような状況になる可能性がたかいというのこともうなずけます。

 とすれば、今年の11月に発売されるプレイステーション3はブルーレイディスクのみに対応したドライブが搭載されることは間違えないので、ゆくゆくは不都合が生じることになるのでしょうか。まあ、ほとんどの映画会社がブルーレイディスクへの参加を表明しているので、そんなに困った事態になることはないのかなと思っています。プレイステーション3の発売と、どの程度、商品が売れるかについては興味津々といったところです。