楽天証券ではフィッシング詐欺と思われる手口でID、パスワード、取引暗証番号を盗まれて、犯人に保有している株式を売却された上に中国株式を購入されるという被害が複数発生しています。
楽天証券では二要素認証の設定や取引暗証番号の変更を顧客に促していますが、この週末にはシステムを停止して、リスクベース認証の導入にまで踏み切りました。普段利用していない端末や別の国からのログインなどを検知すると、より強固な二段階認証を強制する仕組みです。
これに加えて、楽天証券では不正な価格形成の疑いのある以下の中国株式につきまして、買い注文の受付を一時的に停止するという対策を発表しました。
対象の中国株式は以下の通りです。
・アンバーヒル・フィナンシャル(00033)
・FEGホールディングス(01413)
・ガオディー・ホールディングス(01676)
・シン・チ・ホールディングス(01741)
・トレンドゾン・ホールディングス(01865)
・ユニティ・エンタープライズ(02195)
・サーナオミクス(02257)
・キッズテック・ホールディングス(06918)
・アイエムエス・グループ(08136)
・TLナチュラル・ガス(08536)
・ゲイン・プラス(09900)
・ゼンスン・エンタープライジス(00185)
・モダンヘルスケア・テクノロジーホールディングス(00919)
・ケルフレッド(01134)
・チェンドゥ・シヴィ・サイエンス・アンド・テクノロジー(01202)
・チャイナ・ニュータウン・デベロップメント(01278)
・シーエムオーエヌ(01792)
・ウェンイエ・グループ(01802)
・シンジー・シャシー・グループ(03603)
・ヘボル・サービシズ(06093)
・ボルテックス・グローバル(08118)
・インディゴ・スター(08373)
・ワールド・スーパー・ホールディングス(08612)
・キング・オブ・ケータリング・ホールディングス(08619)
・リーティエン・ピクチャーズ(09958)
買い注文がいつから再開できるかについては、改めて発表することになっています。
さらに、その後、追加のお知らせが舞い込んできました。不正な価格形成の疑いのある中国株式について、3月25日(火)20時より、新たに448銘柄の買い注文の受付を一時的に停止するという措置です。
板が薄くてある程度の買い注文で取引価格が跳ね上がりやすい銘柄を選んでいるのでしょうか。
中国株式を売買している人の割合はそこまで多くないはずなので、中国株式を売買しない人は取引ができないようなガードをかけるのかと思っていましたが、全く買い注文ができなくするまでの対策をとるとは思っていませんでした。
過去には見られなかったスピードで対策が強化されていますので、楽天証券では今回の事件については相当のリスク意識を持って取り組んでいるように思います。これを機にさらに強固なセキュリティ対策を実装して欲しいと思っています。