日本全国にイオンが大型ショッピングモールのイオンモールやスーパーマーケットを出店して、ゆるぎない地位を獲得していますが、反面、イオンモールに出店している店舗はチェーン展開をしているお店が多く、どこの地域のイオンに行っても画一的な雰囲気になってしまいました。また、駅前の商店街は廃れてシャッター通りとなってしまい、各地域の街の独特な雰囲気は失われつつあります。イオンもこのような状況を意識しているためか、「イオンは、地域に特有の産品を発展させ、地域の人々の豊かな暮らしを促進し、地域やコミュニティの繁栄に能動的に貢献してゆきます」と謳っていますが、地域らしさとは目に見えるものや見えないもの、雰囲気など、五感に伝わっているもの全てなので人工的に再現するのは難しいのかもしれません。
駅の周りが衰退していくことは、イオンが悪いというよりも、移動手段が鉄道から自動車に切り替わっていく中で、避けられない現象であったのかもしれませんが、地方のかつては繁栄していたであろう駅で下車すると寂しく感じる面ではあります。
人口減少や都市部への人口の集中などもあり、日本国内で従来戦略の延長でこれ以上のイオンモールを展開し売り上げを拡大していくことは難しい状況かもしれません。2025年にかけての中期三ヶ年計画では、イオンでは国内ではビジネスモデル改革の推進、海外マーケットでは事業機会の発掘と事業化を成長戦略として取り組んでいます。