EPSONの液晶プロジェクター「EMP-TW10H」の購入とレビュー

3.5
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購入前の経緯

 今まで25インチのフラッとスクエアブラウン管のテレビで我慢してきたのですが、この夏のボーナスを機会に液晶プロジェクターを購入することにしました。最近流行りのプラズマテレビを買うという選択肢もありえましたが、まだまだ値段が高いのと、どんなに頑張っても60インチ程度までのサイズまでしか今では手に入りません。一方、液晶プロジェクターであれば、簡単に80インチや100インチ級の画像を手に入れることができます。そこで液晶プロジェクターが有力な候補になっていました。

 また、以前は主流だった三管式のプロジェクターは高価であることと調整が難しいこと、および大型であることで、最近では気軽に家庭用として使う用途では流行らなくなってきているようです。そのかわりに液晶プロジェクターが画素数がどんどん上がって、手軽な値段で手に入るようになってきました。しかも、液晶プロジェクターは難しい調整などが必要なく、更に最近では画像が明るい製品も出てきています。

 プラズマディスプレイと比べると、液晶プロジェクターは絶対的に画像が暗いので、部屋を暗くしないといけませんが、これが逆に映画館のようなムードを醸し出してくれて、とてもよい雰囲気です。部屋を暗くしてスクリーンに映し出されている映画などを見ている間は、もうその映画に没頭せざるを得ません。たとえば、リビングルームにおいてご飯を家族で食べながら見るとか、朝忙しいときに、会社に行く準備をしながら見るといった、「何かをしながら」という用途には全く向きません。あくまでも没頭する形になります。そこが映画を楽しむためには良いと思うのです。

 実はずっと以前、今から20年くらい前に、本体の中に14インチテレビを格納して50インチの画面に映し出すプロジェクターを使用していたことがあります。かなり画像は暗く、しかも14インチテレビの解像度にそのまま依存してしまうため解像度も相当に低かったですが、当時はこれでも、その大画面にかなり満足していました。しかし最近の液晶プロジェクターを見ると、映写部のサイズは小さくなり、画像は明るくなり、解像度は上がってきています。そろそろ値頃感も出てきたので、ここに来て、液晶プロジェクターを購入しようと思い立ったわけです。

製品の選択

 現在、パナソニック、SANYO、EPSONなど、多数のメーカーから液晶プロジェクターは発売されています。今回は液晶プロジェクター技術では定評があり最近では製品のラインナップも充実しているEPSONの製品を購入することに決めました。本当であれば、実際に映し出されているところを目で見て比較ができれば良いのですが、近くのお店にはそんなところはありませんでした。コジマ電気にはなぜか三菱の製品が1台だけ展示されていて、サトー無線にはパナソニック、そしてジョーシン電気にはプロジェクターは扱っていないという状況でした。ボーナス直後と言うこともあり、プラズマテレビや液晶テレビのコーナーにはかなりの人が集まっていましたが、液晶プロジェクターはあまり普通の人は買わないのでしょうか。秋葉原や新宿まで行けば、複数の液晶プロジェクターが常設展示されているお店もありそうなものですが、そこまで行くのもたいへんなので、今回はインターネットで評判を見たり、価格.comの掲示板を見たりして情報を集めてみました。特に問題は無さそうです。

 機種としては、中堅機種のEMP-TW200にするか、廉価機種のEMP-TW10Hにするか、随分と悩みました。情報を集めてみると、値段分以上、TW200の方が画質が良さそうなのですが、この分野の技術開発は日進月歩で、今度、ランプ交換をしなければいけなくなったときには、間違えなく新しい機種を購入することになりそうなので、今回は最廉価機種で我慢しておくことにしました。我慢とは言っても、インターネットで情報を集める限り、EMP-TW10Hでも皆さんとても満足されているようでしたので、特に心配はしていませんでいた。

EPSON EMP-TW10H
EPSON EMP-TW10H

製品の購入

 普段であれば、楽天アフィリエイトで貰った成果報酬が楽天スーパーポイントとして貯まっていることもあって、 楽天市場  で購入することが多いのですが、今回は家具などを買った関係もポイントがほとんど残っていなかったため、 楽天市場  以外のお店も視野に入れて探してみることにしました。価格.COMやBESTGATEで一番安い店は10万円を割っています。とても安いのですが、売っているお店があまりメジャーなお店では無いので気が引けてしまいました。

epson emp-tw10h

 他の大手のお店も含めて探していたところ、ソフマップ・ドットコムに特売品を見つけることができました。EMP-TW10Hに80インチのワイドスクリーンがセットで12万円です。しかも、ポイントが1万6000ポイントも還元ということで、文句なしに、一番のお買い得だと思いました。部屋の壁が白いため、当初はスクリーン無しで当面はしのごうと思っていたのですが、ちょうど良かったです。どんなスクリーンが付属してくるかはさっぱりと判らないのですが、ソフマップ・ドットコムであれば、そんなにヒドイ製品をセットで売りつけることは無いだろうと思っていました。 

 金曜日の夜中にインターネットで購入の手続きを行ったところ、翌朝までは、クレジットカードの「承認作業中」、そして「承認済み」になったあと、午前中いっぱいは「商品準備中」、そして午後になったら「発送準備中」の表示に切り替わり、夕方には「発送済み」となりました。佐川急便で送ってくれたようです。佐川急便のWEBで配送状況を見ていると、翌朝には届きそうな雰囲気でした。

製品の仕様

仕様概要
方式三原色液晶シャッタ式投影方式
液晶パネルサイズ
(対角)
0.55型ポリシリコンTFTワイド液晶パネル
液晶パネル画素数
(横×縦×枚数)
854×480×3
輝度1,200 lm(最大)
コントラスト比800:1
色再現性8bitカラープロセッシング(1,677万色)
外形寸法
(W×D×H)mm:突起部含まず
402×294×114
質量約3.6kg
投写レンズ1.54倍マニュアルズーム・フォーカスレンズ、F:1.7-2.1、f :13.9-21.4mm
レンズシフト
タテ台歪み補正±15°
投影サイズ
(対角)
30型~300型
接続端子ミニD-Sub15pin、S端子(Sビデオ)、1RCA(コンポジット)、
3RCA(コンポーネント、D1~D4)、RS-232C、2RCA(音声L/R)
対応信号ビデオ信号525i(480i)/525p(480p)/1125i(1080i)/750p(720p)、コンポーネント信号、Sビデオ信号、
コンポジット信号(NTSC/NTSC4.43/PAL/M-PAL/N-PAL/SECAM)
PC信号XGA、SVGA、VGA
スピーカー1Wモノラル
騒音レベル29dB(シアター・ブラックモード時)
光源 出力/種別130W UHE
電源AC100V~120V/200V~240V±10% 50/60Hz
消費電力
(ランプパワーHigh/
スタンバイ時)
200W/5W
動作温度5℃~35℃(非結露)
付属品電源コード(1.8m)、カードリモコン(電池付)、
ゴム脚(3ヶ)、取扱説明書、保証書
EPSON EMP-TW10H

到着&セッティング

 日曜日の午前中に無事に商品は到着しました。液晶プロジェクター本体が入った箱と、スクリーンが入った箱の2梱包でした。スクリーンは巻き取り式のもので、長さ2m位の箱の中に入っていました。どんな製品が来るかよく判らなかったスクリーンは、株式会社オーエスというところのMT-080HNという製品が届きました。売り値で2万円くらいの商品のようです。以下に商品リンクを付けておきます。

オーエス MT-080H
<MT-080HN 16:9ワイドタイプ 80インチ(マスクなし)*>
●全長1871㎜
●サイズw1771 ×h996mm
●質量2.8kg
●生地ホワイトマット

 まずはプロジェクターを取り付けます。今回はスクリーンの左側に突っ張り棚式の細身の家具、そして、スクリーンの右側にオーディオラックとして使っているパイプ製の棚があったので、これにスクリーンをくくりつけました。下には今まで使っていた25インチのテレビがそのまま置いてあるので、そのテレビの上にスクリーンをはりました。ちょっと位置的には高いですが、ちょっと下向きにスクリーンを設置したところ、ソファーから見てちょうど良い感じになりました。

 そして次に液晶プロジェクター本体の設置です、うまいことに視聴位置の後に出窓があり、比較的高い位置にあるので、そこに段ボールをポンと置いて、その上に設置しました、まずは仮置きです。こうすれば、、ソファーに座っているとき、その頭上を映像が通過していく形になります。当初は、天井から吊ることと等も本気で検討してみましたが、単純なセッティング方法で対応できて良かったです。

 そして、AVアンプ(YAMAHA DSP-AX530)との間で結線です。長いケーブルが必要だったのですが、コンポーネントケーブルしか無かったので、とりあえずはコンポーネントケーブルでつなげました。多少画質が落ちてしまうかもしれません。すでに5.1chのサラウンドシステムは装備済みであったため、そのシステムはそのまま使いました。そして電源ケーブルを接続しました。

視聴

 DVDプレーヤー、AVアンプ、液晶プロジェクタの電源を全て入れて、DVDプレーヤーでハリーポッターをかけてみました。最初はスクリーンからはみ出して投影されていましたが、液晶プロジェクターの位置をずらしたり、ズームをいじったりして、スクリーンの中に映像がちょうど収まるようにしました。

 視聴中にDVDプレーヤーを一時停止状態にして撮った写真が下記の写真です。大きさを比べるものが何も写っていないため、どのくらいの大きさか判りにくいと思います。横が1.8m、縦が1m程度のサイズです。意外と画像がしっかりとしていることは判って頂けると思います。

 まだ昼間で、部屋はあまり暗くなかったのですが、ダイナミックモードであれば、はっきりと画像をスクリーン上で見ることができます。最近のプロジェクターの性能の高さを実感しました。しかも格子縞はほとんど気になりません。上位機種と比べると、解像度が低い分だけ、この格子縞が気になるのではないかと思っていたのですが、ここまで気にならないのでれば十分だったようです。真っ白い画面を見ると格子縞を確認しやすいですが、普段はあまり気になりません。

 リモコンはカード式の本当に小さいものが付属しています。使わないときは本体に収納できるようになっているため、どこかになくしてしまう心配は無さそうです。あまり使うことは無いので、本体に収納しっぱなしになりそうです。

カラーモード例えばこのようなシーンで輝度エプソン
シネマ
フィルタランプ
パワーダイナミック明るい部屋1200lm




350lmOffHighリビングカーテンを閉めた部屋シアターカーテンを閉めて照明を落とした部屋Onシアター・ブラック完全に遮光された部屋Low

 画像のモードは4種類あり、上記のような設定になっています。この中でシアターブラックにすると、ほとんど機械のファンの音は聞こえなくなります。シアター以上では、若干、ファンの音が耳障りでした。耳の位置のすぐ上にプロジェクター本体があるので仕方が無いかもしれません。私の場合はできるだけ部屋を暗くして、シアターブラックモードで見るのが良いようです。

設置不法の変更 (2004.7.11)

 今まで座るポジションのすぐうしろにある出窓のところに段ボールを置いて高さをかせいだ上に液晶プロジェクターの本体を置いてあったのですが、さすがに見た目が悪いので、設置方法を変更しました。使用したのは雑貨屋に置いてあった突っ張り棚です。出窓の上のほうに突っ張り棚を設置してその上に液晶プロジェクターを置きました。出窓に付ける程度の突っ張り棚は2000円も出せば立派なものが購入できます。ちょうど場所がスクリーンの上面と同じラインであったため、天地をひっくり返して液晶プロジェクターの本体を設置しました。これにより台形補正をする必要が無くなります。台形補正をすると若干映像の画質が悪くなるという評判だったので、これを回避するために試してみました。EMP-TW10Hには天地をひっくり返しても映像を元通りにしてくれる機能がついているので、スクリーンに映し出される画像は正常な形になります。画質がどれほど向上したかはよくわかりませんがうまく動作してくれています。携帯電話で撮った写真なので画質が悪いですが、下記のような感じで設置されています。

 子供の手も届きにくいところへ行って、しかもファンの音が気にならなくなったので、なかなか良い感じです。

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