2000年代初頭のマイホーム購入に向けての記録(その4:物件見て歩き!2)

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4.飛び込みで入った中古住宅

 ある日、物件探しをしていると、電柱に中古住宅の捨て看板が掲示されていました。JRの駅からは徒歩20分くらいで多少遠く、それなりに築年数もたっているようなのですが、その値段の安さに負けて、ちょうどオープン住宅をやっているようでしたので、現場まで足をのばして見に行ってみました。

カメラ アイコン

 家は20年くらい前にはどこででも見かけたような木造二階建て住宅で、作りはしっかりとしているようです。さらに、リフォームもしっかりと行われていて、内装はかなりきれいでした。さすがに、お風呂やトイレ、そして台所は、いかにも「昔のつくり」という感じで今風ではありませんでしたが、和室や洋室はそれなりの広さと威厳を保っていて、それなりの物件でした。また、南側にはこれもそれなりの庭があって、なかなか良い物件のようには見えました。しかし、やはり設備重視の妻から見るとかなり見劣りしたらしく、あっけなく落第となりました。

 あまり名前を聞かない不動産屋さんではあったのですが、オープンハウスで待ちかまえていた不動産屋さんには、自分たちが希望している物件の条件や住所等を伝え、その場を去りました。数日後、自宅に封筒でいっぱいの物件の間取り図が送られてきました。

5.安値の物件を都市圏でたくさん開発している会社

 最近ではかなり有名になった会社ですが、おもに首都圏で、安値の建て売り住宅を多く手がけている会社です。少しまとまった大きさの土地が売りに出ると、その土地を100平米程度ごとに小分けにして、その上に自前で建物を建てて売っている会社です。

 たまたま、訪問した事務所が、どうも移転したばかりの事務所で、まだ開店の準備が終わっておらず、前の事務所からの引っ越しも完全には終わっていないという感じの状態のところへおしかけてしまいました。中から営業マンの方が出てきて、ソファーに案内してくれて、丁寧に対応してくださいました。

 しかし、ちょうど時期が悪いらしく、どこの物件も条件の良い区画の販売は終わってしまっているようで、残り物しか無いという感じの状況でした。また、来月には100棟クラスの大規模な売り出しを行うということでしたが、少し、場所が悪かったので、あまり興味はわきませんでした。

 一応、友の会の会員にならないかと誘ってくれたので、アンケート用紙に記入を行って、これを提出してきました。ちょっと気になる会社ではありましたが、時期が悪かったと言うことで、今回はこの会社は選択肢から外しました。

6.たくさん物件を扱っている不動産屋

 今度は住宅情報をいろいろ探していると、住みたいと思っている地域の物件をいっぱい取り扱っている不動産屋があるのを見つけました。ホームページで場所を確認しお店まで行ってみると、JRの駅前に位置するビルの中に入居する不動産屋さんでした。お店の前まで行ってみると、店の外の廊下まで3組くらいのお客様が順番を待っています。行列のできる不動産屋さんというのを見るのは、これがはじめての経験でした。

 レジのところにいた人に声をかけてみると、簡単に用件を聞かれて、そのまま待つように指示されました。事前に連絡を取ってから行った方が良かったのかもしれません。15分くらい待ったでしょうか。自分たちの順番が来て、店の中に通されました。このときは夫婦2人でいったので、4人座れる机に通されました。営業の人はとりあえず一人が対応してくれて、物件の条件等をアンケート用紙に記入したところ、奥にいるもう一人の営業の人が実際に物件を探してくれているようでした。

 しばらく雑談をしていると、奥から30件程度の詳細な物件の情報が出てきました。次から次へと情報が出てくるという感じです。机で対応してくれている営業の人は、一つ一つ物件を紹介しながら、こちらがどんな反応をするか、真剣に話しを聞いてくれていました。もし私が「この物件は候補から外します」というと、「どんなところがダメだったか」、「こんな良い部分もあるがどう思うか」等、いろいろ質問を受けました。客がどんなことに価値観を持っているか、頭の中にINPUTしているようでもありました。

 30件程度の情報から自分の興味のある情報10件程度に絞り込みを行いました。いろいろな物件を見てみると、最初に見たときは「良いな」と思った物件も、後から考えてみると、「たいしたことなかったな」という気分に変わってきます。そこで、もう一度、営業の人に頼んで、更なる絞り込みをかけて、7件程度の物件に絞り込みました。そして、絞り込みが終わったら車を準備してくれて物件まわりが始まりました。実際に見た物件とその感想は以下のとおりです。

項番物件の内容感想評価
私鉄の駅からほど近い、6Kの中古住宅家は公道から私道を入ったところにあるけれども、その私道の権利関係が複雑そう。別の家もその私道を使っているが、特に何の約束もなく使っているようで、後々の権利関係がどうなるかが怖い。中古にしては築年数も浅く優良な物件であったが、この私道の権利関係が怖いので、とりやめ。×
JRの駅にほど近い3階建ての新築住宅幹線道路にほど近く、環境的には少しうるさい。また、南側が立体駐車場で、これがもしビルにでも建て替えられると、日当たりは無茶苦茶に悪くなってしまう。「駅から近い」ことを優先にするならば良い物件であるが、家族で住むには少し住みにくい。×
JRの駅から徒歩20分程度の静かな住宅街の中の物件。屋根裏部屋が付いている。25年感にわたって育った実家の近くで、とても土地勘があるところ。広い土地を4つに区切って売り出しているところで、すでに他の3棟は完売。残っているのは、奥の北側に位置する物件。部屋は4LDK+Sで収納スペースは各部屋に一個以上でとても豊富。心配な日当たりも1階は多少暗さを感じるが、二階は南側の家とも距離をとってあるので、日当たり良好。
上記の物件のほど近く。今のところ土地だけで、4ヶ月ほどして建物が出来る予定隣接道路が非常に狭く、車1台が通るのが、やっとの感じ。その道路から私道をさらに入ったところにある。土地の形は正方形で使いやすそう。しかし、それ以外に上記の物件と比べて特段のメリットは無し。×
JRの駅から徒歩15分程度の少し便利な場所。敷地は小さいく間取りもぎりぎりで4LDKだけれども、なんとロフトが3カ所に付いていて空間を有効に使えそう。まだ建築中であったため、じっくり家の中を見ることは出来なかったが、たしかに3カ所にあるロフトは広く、遊び心も十分。しかし、高さ規制のためか、1階が半分近く地下に埋まった作りになっていて、なんとなく湿っぽさを感じる。長期間にわたって住むには、少し疑問な物件。
少しだけ都心から離れているけれども、駅から徒歩4分で敷地もそれなりの大きさの4LDK駅から近いだけあって、まわりは何となく騒々しい。隣接道路から、ぐにゃっとL字型の私道で玄関につながっていて、物件としては使いにくそう。家族で住むような住宅環境ではなかった。×
上記の駅から徒歩15分程度。北側が市の遊歩道に隣接していて、南側が一般道路の新築住宅。物件を見て回っているうちに予約が入ったようで、現地にはいかなかった。×

 昔住んでいたところにも近く土地勘もあったため、上の表の項番3は、妻も私も、かなりの魅力を感じていました。

7.魅力的な物件

 前項で魅力的な物件が見つかったことを書いたのですが、具体的にどの辺が良かったのかを整理しておきたいと思います。

  1. まわりの環境が静か大通りからかなり入ったところなので、車の音が聞こえません。また、まわりも閑静な住宅街という感じで、大騒ぎをするような人もいないような感じで、夜はグッスリと眠れそうです。
  2. 収納場所が非常に豊富 全部屋にウオークインクローゼットまたはクローゼットが付いている上、台所には床下収納庫、2階の上には、屋根裏部屋、そして窓が小さい3畳程度のサービスルームまであるため、当面、収納場所に困ることはありそうにありません。
  3. 小学校が近い 徒歩3分で小学校です。小学校の音がうるさいと嫌だなと思い、平日の昼間にも物件を見に行ってみたのですが、まったく気にならずにすみました。一方、一番上の子供が中学校にもうすぐ入るのですが、こちらは徒歩15分くらいで少し遠目ですが、もう中学生なのでそんなに心配しなくても大丈夫でしょう。
  4. 家の前の通りに車が通らない  家の前の通りは幅4mに若干満たない上、そのまままっすぐに行くと、遊歩道になってしまい車は行き止まりになってしまうため、通り抜けの車が走らずに、居住者の車がときどき通るのみなので、子供が家のまわりで遊ぶときも、少し安心です。
  5. 日当たりはまぁまぁ良好 2階の日当たりは確保されています。1階は時間帯によっては日当たりが悪いようです。この辺で家を買うのであれば、むしろ当然のことなので、あきらめます。
  6. 建物はそれなりの洒落っ気 家は木造の従来工法で建っていますが、見た目は2x4住宅に近い感じで、最近の建て売り住宅にありがちなデザインです。スタンダードなので、特に不満はありません。
  7. 設備が良い シャンプードレッサー付き洗面台、浴室乾燥機、追い炊き機能付きお風呂、24号湯沸かし器、台所からお風呂のコントロールが可能、TV付きドアフォン、ウオシュレット付きトイレ(2階のトイレはウオームレット)、カウンター付きキッチンといったごく普通の設備はすべて付いています。また、全部屋にコンセントは2個以上、電話配線は1個以上、TVアンテナ線は1個以上はすでに配線済でした。 欲を言えば、LANケーブルが配線済であるとなお良かったのですが、これは無線LANで何とかするようにします。
  8. お隣さんとデザインがお揃い お隣さんも同じメーカが一緒に建て売りしたものですので、デザインが一緒で、形が少し違って色違いという感じです。2棟並んで建っていると、何となくかわいらしくて、良い感じです。
  9. カーポートが2台分 場所的には奥地なので悪いのですが、その分、路地に2台分のカーポートがあります。友達が車で来たときも安心です。

逆に悪いところは以下の点です。

  1. 位置は悪い 西側道路の500平米程度の土地4つに割って、北東の位置に家があるので、道路から見ると奥地になります。従ってカーポート2台分が連なっているところが、自分の家につながる通り道ということになります。カーポート部分は幅が2.5m、そこから玄関までが幅2mの通り道になっていて、ぎりぎり建築基準法はクリアという感じです。 西側(道路から見て手前)の家は、土地だけを買って建物は自分で建てているので、うまく窓の位置とかをずらして作ってくれると良いと願っています。ちょうど今、基礎の工事を行っていまいした。
  2. セットバックの対象 西側の公道が幅4mにわずかに満たないため、若干のセットバックが付いてしまっています。まぁ、カーポートスペースが少し削られるだけなので、西側の家よりは実害は少ないです。
  3. 駅からの距離は少し遠い JRの2つの駅が利用できます。その一つには、徒歩20分程度、もう一つの駅には徒歩25分程度という感じです。徒歩20分で行ける駅は始発電車が頻繁に出ている駅なので、会社まで行くのはとっても楽になります。
  4. 2階の部屋の間取りがまるでマンションみたい 収納を多く取ったせいでしょうか。2階の部屋は7畳から8畳程度の部屋が3つ並んでいる感じで、マンションの間取りを思い出させるような設計です。

物件を見に行ったときの写真です。携帯電話(SO505i)で撮りました。

主な工法と設備

 建物にはあまりお金をかけていないようではありますが、基本的な部分はしっかりしているようです。

工法・設備説明
基礎ベタ基礎地面を覆い隠すようにして作ってある基礎です。当初は軟弱地盤向けに使われていたようですが、最近は広く使われているようです。
基礎パッキン工法通常の基礎風窓よりも約2倍通気性が良く、床下を湿気から守ってくれるようです。
浴室1坪タイプユニットバス使いやすそうな一坪タイプのユニットバスです。浴室換気乾燥機付でチョットした洗濯物を乾かすことができます。段差の少ないバリアフリータイプでした。
               
洗面台シャンプードレッサー             
給湯器24号タイプキッチンにあるリモコンと浴室内にあるリモコンから給湯器をボタンひとつで操作し、追い炊きやお湯張りを自動で行うことができます。
トイレ1階:ウオシュレット
2階:ウオーマー
1階は脱臭機能付きのウオシュレットタイプでした。2階はウオーマのみになります。
窓ガラスペアガラス居室は全てペアガラスが使われているようです。窓ガラス部分が結露しにくく、従来のサッシより断熱性や遮音性が優れています。たしかに窓を閉めると外の音がほとんど聞こえなくなります。
TVBS対応配線テレビ用の配線はBS放送にも対応した配線が使われているようです。全居室にテレビ用のジャックが1カ所以上付いています。
防犯1階の大きなサッシ部分はシャッター、窓は格子最近は雨戸はあまり使われていないようですね。大きなサッシ部分はシャッターが使われていました。外からは開けることができないようです。また、小さな窓には防犯用の格子が付けられています。格子は泥棒から見ればすぐに外せてしまうようなので、防犯上の大きな優位点にはなりませんが、付いていた方が少し安心です。
インターホンTV付きインターホンインターホンはテレビ機能付きです。白黒画面ですが、相手を確認するには十分なようです。
カースペース2台分カースペースは2台分準備されています。1台分は6人分の自転車置き場となりますが、車は持っていないので、1台分は丸々あいてしまいます。
外構門柱、エントランス、門灯等門柱・門灯・ポストはもちろん、排水付の外水栓が設置されています。

8.気に入った物件の再チェック

 再度、冷静になって、気に入った物件については、その条件について再チェックです。まず不動産広告のコピーを見せて貰いました。土地面積は130平米弱、建物面積は100平米弱、そしてセットバック部分として1.2平米があります。セットバック部分は敷地面積とは別掲になっています。建物は奥の部分にあるのですが、そこにいきつく通路の幅はカーポート部分が2.5m、その他が2mで、将来、建物が建てられなくなるという心配もなさそうです。

 用途地域は第一種低層住居専用地域・防火指定無し、建ぺい率が40%、容積率が80%、住宅地としてはまずは良好な設定です。設備は、東京電力、都市ガス、公営水道、本下水と、これも普通の設備ですね。特にチラシ上は問題があるように見えません。

 次に住宅地図で付近の建物について調べてみました。公図を見ると各筆はかなり大きな敷地になっているのですが、一つの敷地の中にはたくさんの家が建っています。かつ、同じ敷地の中に建っている家の持ち主の人は、名字が一緒の場合が多いので、古くから住んでいる人の子供が出来て、同じ敷地内に子供の家を建てたという感じだと思います。家のまわりは、だいたい、こんな感じの家が多いようです。特に問題は見あたりません。

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