フレッツADSLモアの提供地域拡大に伴い8Mからの切り替え

 私が住んでいる地域は今までフレッツADSLの8M提供地域だったのですが、12月下旬からフレッツADSLモアが導入されることとなりました。これに先立ち、WEBや116で先行申し込みが始まったので、早速初日に申し込みを行いました。以下、申し込み後の進捗状況を整理します。

猫
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(1)フレッツADSLモアの特徴

 Yahoo-BB等の他のADSL業者に12Mのサービスは遅れをとっていたNTTですが、フレッツADSLモアという名称で12Mのサービスを開始しました。速度が速くなる以外に環境によっては電話局から遠くて、ADSLのリンクが確立しなかった場所でも、リンクが確立する可能性があるようです。8Mまでのサービスとは仕組みが拡張されているので、今まで使っていたADSLモデムは「モア対応」で無い限り、使えなくなります。モデムは買い取りとレンタルの2種類の方式が準備されています。当然ながら、フレッツADSLを既に使用している人がモアに乗り換えるときには、従来のサービスからモアへの切り替えを同日に行うことが出来ます。

伝送損失

(2)フレッツADSLモアへの申し込み

 下記のリンクからフレッツADSLの各サービスへ申し込みを行うことが出来ますので、ご使用ください。

【2025年1月29日追記】

フレッツADSLのサービスは終了しているため、申し込み先へのリンクも外しました。

(3)回線開通までの流れ

平成14年9月12日フレッツADSLの申し込みがWEBで始まりました。さっそく、申し込みを行いました。
平成14年9月12日「フレッツ・ADSL」タイプ変更申込登録のご連絡 というメールが来ました。
平成14年12月3日「フレッツADSLモア ご了承いただきたい事項および工事日等のご確認」というメールが来ました。モデムにするかルータにするか、モデムだったら買取にするか、レンタルにするか、あと工事日をどうするかといったことが書かれていました。モデムをルータ化できるようならば買い取りにしようと思っていたのですが、色々な方々が試されて、まだ成功報告が無いので、レンタルにすることにしました。工事日が最短で12月13日ということだったので、最短の日程で工事を依頼しました。申し込みからずいぶん時間がかかりましたが、特に8Mのサービスでも不満があるわけでもないので、特にイライラすることなく待つことができました。
平成14年12月12日モデム到着予定日。いまはモデムをルータ化して使っていましたが新しく来るモデムはルータ化ができないようなので、以前使っていたLINKSYSのBEFSR41を復活させようと思います。
→予定通りフレッツADSLモア用のモデムが到着しました。出張中に届いたまま、モデムの交換はできませんでした。
平成14年12月13日工事予定日。どの程度、スピードが上がるが楽しみです。
→予定通り、午前中のうちに工事が終わりました。しかし出張中だったので、モデムの交換ができなかったままだったので、今はモアの回線に古いモデムがつながっている状態です。この状態で回線速度を測った結果をこちらのページに追加しました。8Mの回線で新しいフレッツADSLモア用のモデムをつなげたときのレポート(この場合は従来のモデムよりも早くなることが多い)はよく見かけるのですが、この逆のパターンなので興味深いデータだと思います。
平成14年12月14日モデムをフレッツADSLモア用のモデムに切り替えた。モデムのルータ化が出来ないため、ルータは以前使っていたLINKSYSのBEFSR41を引っ張り出して接続しました。

(4) モデムの観察  (2002.12.29) (2003.1.19追記)

 フレッツADSL8MB用のモデム(MNモデム)を使用していたときは便利にルータ化ができて良かったのですが、モア用のモデム(MN2)はルータ化ができないという、もっぱらの評判です。DIP-SWさえ取り外されているようです。ファームを無理矢理に更新したら使用数時間にして故障してしまったという掲示板への書き込みも見られるようになりました。故障するときは立ち上げ直後から再起動のループが始まってしまい、FTPで本来のファームウエアを差し替えることが出来なくなってしまうようです。届いたモデムをながめてみると、安っぽいプラスチック筐体で、いかにも廉価版という感じです。レンタルのものなので、フタをあけるわけにもいかず、そのまま設置を行いました。

ADSLモデムMN2
 ADSLモデム-MN2
ADSLモデム仕様
ADSLモデム仕様

 上記のモデムは現在ではNTT東日本から提供されていませんが、様々な後継機種が準備されています。NTT東日本から提供されている機器に関して紹介しておきます。

(5)期待の速度

 速度を計測したところ、以下の通りの速度となりました。

—— BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ——
測定サイト:http://www.musen-lan.com/speed/ Ver2.2001
測定日時:2002/12/14 02:01:22
1.WebARENA / 3004.817kbps(3.004Mbps) 384.39kB/sec
2.PLALA / 1480.873kbps(1.48Mbps) 189.44kB/sec
3.ASAHI-Net / 3727.563kbps(3.727Mbps) 476.85kB/sec
推定転送速度 / 3727.563kbps(3.727Mbps) 476.85kB/sec

 従来よりも遅くなってしまいました。これでは、何のためにモアに切り替えたのか判らなくなってしまいます。もう少し、試行錯誤を重ねていきたいと思います。

(6)MTU/RWINの調整

 パソコン側のネットワークに関する設定である、MTUとRWINを、EDITMTUというソフトを使用して再調整しました。具体的な再調整方法はこちらのページをご確認ください。スピードは以下の通りです。若干、早くなったことが判ります。

測定サイト http://www.bspeedtest.com/ v2.0.8
測定時刻 2002/12/14 02:25:01
回線種類/線路長 ADSL/1.5km
キャリア/ISP NTT flet’s ADSL 12Mbps/nifty
ホスト1 WebArena(NTTPC) 3.10Mbps(2244kB,4.4秒)
ホスト2 at-link(C&W IDC) 5.5Mbps(2244kB,3.5秒)
推定最大スループット 5.5Mbps(693kB/s)

(7)スプリッタの変更

 モデムを切り替えてから気が付くと、電話がつながらないことが判りました。モデムもスプリッタも切り離して、電話回線の根本に電話を直接つなげると無事に電話はつながるので、電話局の工事に失敗しているわけではなさそうです。残る疑いはスプリッタだけなので、スプリッタを従来の8Mのときに使っていたものに取り替えてみたところ、無事につながりました。モア用のスプリッタが壊れているのでしょうか? 8Mのスプリッタに変更した後、再度、回線速度を測ってみると以下の通りの結果となりました。

測定サイト http://www.bspeedtest.com/ v2.0.8
測定時刻 2002/12/14 22:19:22
回線種類/線路長 ADSL/1.5km
キャリア/ISP NTT flet’s ADSL 12Mbps/nifty
ホスト1 WebArena(NTTPC) 5.7Mbps(2244kB,3.3秒)
ホスト2 at-link(C&W IDC) 5.2Mbps(2244kB,3.5秒)
推定最大スループット 5.7Mbps(707kB/s)

 少し早くなったように見えますが、誤差のうちでしょうか? 8M用のスプリッタをこれから使っていこうと思います。

(8)その後(2002.12.16)

 特に上記以外の速度向上対策はとっていないのですが、夜間でも下記の速度で落ち着くようになりました。

測定サイト http://www.bspeedtest.com/ v2.0.8
測定時刻 2002/12/15 22:03:09
回線種類/線路長 ADSL/1.5km
キャリア/ISP NTT flet’s ADSL 12Mbps/nifty
ホスト1 WebArena(NTTPC) 6.2Mbps(2244kB,3.2秒)
ホスト2 at-link(C&W IDC) 5.5Mbps(2244kB,3.5秒)
推定最大スループット 6.2Mbps(775kB/s) 

(9)MN2モデムのファームウエアアップデート (2002.12.29)

 NTT東日本から新しいファームウエアが公開されたようです。こちらのホームページで公開されています。変更のポイントは以下の通りです。

雑音に対する耐力の向上

雑音に対する耐力を向上し、リンク確立能力についても向上いたしました。

※東京エリアで「フレッツ・ADSL 8Mタイプ」をご利用のお客さまについてはNTT東日本ビル内装置の対応が必要となるため、平成15年2月1日以降にダウンロードをお願いいたします。

 アップデートを始める前に今の回線スピードを測っておきます。

測定サイト http://www.bspeedtest.com/ v2.2.1
測定時刻 2002/12/29 18:46:16
回線種類/線路長 ADSL/1.5km
キャリア/ISP -/nifty
ホスト1 WebArena(NTTPC) 5.98Mbps(2244kB,3.2秒)
ホスト2 AT-LINK(C&W IDC) 4.64Mbps(2244kB,3.7秒)
推定最大スループット 5.98Mbps(747kB/s)

 アップデートが終わったので、回線スピードを測り直してみました。

測定サイト http://www.bspeedtest.com/ v2.2.1
測定時刻 2002/12/29 19:44:25
回線種類/線路長 ADSL/1.5km
キャリア/ISP -/nifty
ホスト1 WebArena(NTTPC) 4.32Mbps(3063kB,5.4秒)
ホスト2 AT-LINK(C&W IDC) 5.95Mbps(3063kB,4.4秒)
推定最大スループット 5.95Mbps(744kB/s)

 あまり変わっていないですね。ノイズフィルターも入れてあるので、ノイズ耐性が良くなってもあまり変わらないのかもしれません。

(2003.5.11追記)

 再度、5/1付けでファームウエアがアップデートされました。こちらのページで公開されています。今回の交信内容は以下の通りです。

 ファームウェア Ver 1.24

  • LANポートの接続モードを選択可能にしました。LANポートの速度を「自動/100BASE-TX固定/10BASE-T固定」に選択可能にしました。
  • モデムの設定時にhttp://web.setup/で接続できない事象を修正しました。
  • ADSLの接続手順の最適化を図りました。

(10) MNVモデムへの更改 (2003.4.5追記)

 IP電話の本格サービスが開始されたことに伴い、NTT東日本からIP電話対応ルータ付きADSLモデムであるMNVをレンタルしました。レンタル月額は730円に増えてしまいましたが、今までルータとADSLモデムを別々に置かなければいけなかったのが、一つにまとまったので配線も含めて非常にシンプルになりました。また、従来のMN2に比べてリンク切れが全く発生しなくなりました。非常に安定しています。こちらのページにMNVの使用感については整理しましたので、あわせてご覧ください。

 MNVをレンタルしたことに伴い、これまで使っていたADSLモデムであるMN2についてはNTT東日本へ返却しました。

(11) 常時接続とセキュリティの確保 (2003.4.28追記)

 一般家庭でも常時接続が一般的になってきましたが、一方でインターネットにいつもつながれていることにより、招かざる客が近づきやすくなりました。何も対策をとっていないパソコンをADSL等で接続するのは、家に鍵をかけないで何日間も留守にするようなものです。ウイルス対策ソフトは絶対に入れておいた方が良いと思いますが、外部からの不法侵入を防ぐ手段としてはルータを使っていれば、ある一定のセキュリティは保たれますが、家の鍵も二重三重にかけるのと同様に、セキュリティ対策ソフトを導入しておくとやはり安心でしょう。

 最近はOUTPOST FIREWALLのように個人で使う限りはフリーで使用することができるソフトウエアもありますし、また市販品の値段も非常に安くなってきており、今では1980円で購入できる商品も発売されています。

 この機会にセキュリティ確保についても検討してみてはいかがでしょうか。

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