キャノンがインクカートリッジのリサイクルを実施している会社に対して、おこしていた特許の裁判で、東京高等裁判所へ控訴したそうです。
リサイクルカートリッジは環境にもやさしいし、消費者から見ても、安く再生済みカートリッジが手に入るので、そんなに目くじらを立てなくても良いじゃないかと思うのですが、メーカーにとっては死活問題なのでしょう。
というのも、高精細なプリンタは、数年前と比べて、販売価格が大幅に安くなりました。多分、新品のプリンタを売っても、そんなにメーカーは儲からないのではないでしょうか。
そこで、各社が目をつけているのはトナーカートリッジ茶インクカートリッジなどの、長期にわたる維持管理系の売り上げなのではないかと思います。
そこに、リサイクルを行う会社が割り込んできてしまっては、プリンタメーカー各社にしてみれば貴重な収入源が断たれてしまうわけで、大きな問題なのだと思います。
一部の会社では、インクカートリッジにサードパーティーのインクを充填できないようにするための特別な仕組みを取り入れて、サードパーティを排除する方向に動いている会社もあります。
プリンタメーカーとしては純正品のみを使える仕組みにするのは、正常な動作を保証するためだという大義名分が付けられるのも良く判りますが、本当にこれが循環型のリサイクル社会を作るための手助けになっているのでしょうか。
そんな特別な仕組みをインクカートリッジにしつらえる事で、インクカートリッジ自体の製造コストも上がってしまい、その上、自分自身でリサイクル道を断たれてしまっています。
プリンタメーカーでは自社でインクカートリッジをリサイクルする仕組みを確立しているように見えますが、実際、インクカートリッジの回収率というのはどの程度になているのでしょうか。
今のインクカートリッジの値段は高すぎると思います。もっと、一般消費者が手の届きやすい形にするためには、いったいどうすれば良いのか、良い方向に歯車が回りだして欲しいと思います。
キヤノン、再利用インクカートリッジに関する裁判で控訴
キヤノン、再利用インクカートリッジに関する裁判で控訴
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