富士通が液晶パネル事業をシャープに売却し撤退することを検討しているようです。
プラズマパネル事業も日立に譲渡することを決めているので、薄型おパネル事業からは撤退することになるようです。
以前のプロジェクトXにて、富士通の社員が非常に苦労してプラズマディスプレイを開発したストーリーが放送されていました。
いわば、富士通は薄型大型ディスプレイのパイオニアだったわけですが、こんなに早い段階で撤退を決めるとは思ってもみませんでした。
先日の日経新聞でも、デジタル景気に押されて経営資源をデジタル家電に集中した会社は、どの会社も経営環境が苦しくなってきて決算発表の内容が悪化しているという報道がされていました。
そういう意味では富士通としては、この先、価格勝負を繰り返しても、自社にとっての大きな戦力にならないと判断したのでしょう。
YOMIURI ON-LINE / 経済
富士通が不採算の液晶事業を売却、撤退へ
【2013/10/26追記】
その後も液晶パネルはドンドン値下がりを続けています。日本のテレビメーカーはどこも大きな苦労を強いられました。富士通がこの時期に液晶事業を売却したのは良い判断だったのかもしれません。
また、液晶パネルを利用した製品そのものも値段が大きく下がっています。40インチ程度の大画面薄型テレビも非常に入手しやすい値段になりました。また、ノートパソコンについても入門機の値段は驚くほど安くなっています。
デジタル化が進んだことで従来のようにアナログ回路の高画質化、高音質化といった手法だけではなかなか海外の製品との差別化が難しくなってきています。今後、日本のメーカーはどのような方向に舵を切っていくのか、気になるところです。
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