NHKのプロジェクトXを見ていると、TDKの特集でした。
旧社名は「東京電気化学工業株式会社」、東京市芝区田村町に設立されました。世界最初のフェライトコアの生産を目的に1935年に設立された会社です。磁性材料のフェライトは1930年に発明されました。Wikipediaによれば、フェライトの発明者である加藤与五郎と武井武が所属していた東京工業大学電気化学科にちなんでつけられた社名とのことです。
その後、TDKはTokyo Denki Kagakuの略称で名づけられました。
最初から「磁気」をターゲットにした技術力を持っている会社なのですね。
1950年代から磁気テープの世界に進出。そして、フィリップス社が考案した音楽テープ規格「コンパクトカセット」の黎明期に日立マクセル社やソニーとともに製品化しました。1968年にアメリカで音楽用カセットテープの「SD」を発売。
このSDとは「スーパーダイナミック」の略だそうです。私自身もTDKのカセットテープにはとてもお世話になった記憶があります。
1978年にはVHS/ベータビデオテープの発売もしています。
カセットテープ以外では、1950年頃まで雑音や混信が多く感度の悪さで悩まされていたラジオも、フェライトコアを使うことによってノイズが少なくなったそうです。1960年代以降の高度成長期ではテレビのブラウン管で偏向ヨークコアとしてフェライトの技術が活用されました。
このようにその時代、その時代の技術の潮流をつかんで拡大を続けてきた会社です。
ある特定の技術力を持って、社会に貢献している会社というのは魅力的ですね。プロジェクトXのようなテレビ番組にしてもドラマになります。これからも日本を代表する会社のひとつとしてがんばってほしい会社です。
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