テレビを見ているとワールドビジネスサテライトでパソコンの安売り競争に関する特集をやっていました。だんだん出荷台数は増えているものの、売上高は単調減少。パソコン一台あたりの価格が下がってきているため、たくさん売れても売上高の増加に寄与しなくなってきているためです。
HPは東京の昭島市に工場を持っているとのこと。Dellとかは中国に受注生産用の工場を持っていて製造コストを抑えているのにたいして、また違うアプローチです。しかし、その宣伝手法一つをとっても、たとえば富士通のFMVのようにセキュリティを前面に押し出した商品戦略などに相当する戦略をどう打ち出すかについて会議の中で議論していました。
IBMは例によってノートパソコン事業(THINKPADの事業)を中国の会社に売ってしまうということに触れていました。
そして、松下電器はLetsNoteシリーズで軽量化の道を探っています。パソコン内部の金属板一つも単なる板のまま使わずに少しでも穴を開けて軽量化を図っているそうです。もともと軽い素材を使っているため、穴をあけても1g程度しか変わらないこともあるそうですが、これを積み重ねることが他社との差別化になるとのこと。
こういう努力の積み重ねは大切なんだなとつくづく思い知らされました。また、松下電器は単なる軽量化だけではなく、きちんと落としたりする試験を通じて堅牢性も保証する姿勢はすばらしいと思いました。
パソコンそのものは、もう一家に一台という感じになってきていて、かつパソコンの性能は上がり続けていますが、消費者はもうそこまでの性能を求めていないような気がします。以前であれば、静止画を編集する、動画を見る、動画を編集するという利用者のニーズに応じてパソコンの性能が足らないことが明らかになり、そしてより早いパソコンが売れるというソフトウエアとハードウエアの好循環が回っていたかと思いますが、CPUの周波数が1GHzを越えた時点から、そこまでの必要性はなくなってきたようにも思われます。
性能を上げたパソコンも昔のようにそうは高い値段で売ることが難しくなってくると思いますので、各社がどんな戦略で今後の販売を続けていくのか、非常に興味があるところです。
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