今日の朝の日経新聞を見ていると1面に次世代DVDの規格統一に関する報道が流れていました。ブルーレイディスクとHD-DVD規格が統一に向けて動き出すというのです。毎日新聞の記事を読むと「消費者の利便性を犠牲にして規格分裂のまま進んでも共倒れになる」という危機感がそうさせたといいます。
というのも、米国のメジャーな映画会社が完全に2つに分かれてしまいました。たとえば、ブルーレイでは「ハリーポッター」が見られないけれども、HD-DVDでは「ファインディングニモ」が見られないという事態になってしまうところでした。
これでは色々な映画を見たい利用者は、HD-DVDとブルーレイディスクの2台のDVDを並べて置かなくてはいけなくなってしまいます。
東京新聞によれば今月中にも統一規格が合意される方向とのこと。しかも、どちらかの方式を母体にして、もう一方の技術的長所を盛り込む方向で動いているということで、消費者にとってみると非常に喜ばしいことです。
しかし、メーカー側としては、母体になった方式を採用しているメーカーはまだしも、犠牲になってしまった方の方式を持つメーカー側については、今まで膨大な開発費を投入してきたものが無駄になってしまうことにもなりかねないので、かなり悔しい思いをするとは思います。
しかし、もっと早い段階での規格統一を行っていれば傷も浅かったはずで、消費者不在のままでいつまでも並行して開発を進めたことが結果としては問題だったのでしょうか。
(2005.9.27追記)
せっかく次世代DVDについては規格統一に向けた話し合いが行われていたのに、その数ヶ月後にはご破算になってしまったようで、HD-DVDとブルーレイディスクが各々独自に技術開発と販売が行われることになってしまいそうです。また、VHSとベータのときのような戦いが始まることになります。
こんな無意味な戦いを続けても仕方がないと思うのですが、東芝とソニーは各々どんな気持ちで開発を進めているのでしょうか。
今日にはマイクロソフトとINTELがHD-DVD側につくかのような発表がありました。パソコンでデファクトスタンダードな地位を確保するためにブルーレイディスクは大きな遅れをとったことになってしまいます。気持ち的にはソニーを応援しているので、ぜひこれから巻き返しを図って欲しいと願っています。
【2012/10/14追記】
その後、HD-DVDは一切の製品の販売を終了し、事実上、次世代DVDについてはブルーレイディスクに規格が一本化されることになりました。HD-DVDを持っている人は、すでに購入したHD-DVDのソフトを見るか、または以前のDVDを再生するプレーヤとしての価値しか無くなってしまいました。今後に向けては規格が統一されたことは良かったと思いますが、すでにHD-DVDの機器を購入した人にとっては残念なことだと思います。
コメント
次世代DVDの統一にむけて交渉はじまる
私は無類の映画好きです。 自宅にホームシアターを組み,それこそDVDの所有枚数なんて300作以上ストックしています。 (もっとマニアな方もたくさんいますけど(…
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