プロジェクトXの再放送を見ていると理想科学工業の物語でした。
理想科学工業といえば、「プリントごっこ」のイメージが強いのですが、ガリ版印刷機の技術を極めた会社なのだということを始めて知りました。
これだけコピー機が普及した今でもガリ版が学校などの現場で愛用されているのは、その印刷コストの安さでしょう。刷ればするほど、1枚あたりの印刷コストがどんどん安くなっていきます。
普通であればもう時代遅れにも見えるガリ版印刷の技術などは捨ててしまって、今流行の技術開発に乗り換えていくのが普通のような気もします。
会社はガリ版印刷の技術を使って連続して自動で印刷できる機械を開発していましたが極度の財政難でした。しかし、できるだけ研究開発費を絞ることなく投資を続けていたそうです。しかし、紙詰まりなどを回避するためのICチップの開発にはコストがかかることがわかり、プロジェクトは頓挫しかけました。そこで活躍したのが「プリントごっこ」です。
「プリントごっこ」の試作品を見た社長は発売を決めて市場に投入したところ、爆発的なヒットをしました。この資金を自動印刷機の開発に回したのです。プリントごっこの成功に胡坐をかいて、もしも投資を怠っていたら、今のように家庭用プリンターが普及すると会社は潰れていたのではないかと思います。
しかし、こんなガリ版印刷の技術を極めていって、手を汚さずに全自動で印刷できる機械までを発明、そしてアジア諸国にも出荷するところまで来たのは素晴らしいことだと思いました。
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