先日、えきねっとで予約した新幹線の指定席券、特急券、乗車券を手に入れるために、会社帰りにみどりの窓口に行きました。10人程度、お客さんが並んでいます。
自動券売機への誘導
窓口の混雑を少しでも緩和するために、カウンターの外に一人の駅員が出ていて、お客さん一人一人に、自動券売機で発券が可能か否か確認しています。
そして、券売機で発券が可能とわかると、そちらへ案内しています。この対応はなかなか良いと思いました。自動券売機は2台あるのですが、ほとんど使われていません。
今の券売機では空席状況の確認から指定席券の発券までができてしまうので、なかなかの優れものです。この機械がもっと積極的に使われれば、窓口の混雑はずいぶん緩和されることになるでしょう。
カウンターは一つ閉鎖
一方の問題はカウンター窓口のほうです。まず、この駅には3つの窓口があるのですが、その一つは下記の写真のように塞いでしまっています。普段は3つの窓口など必要ないからなのでしょう。
しかし、3つめの窓口をオープンにしておくと、多客時に「なぜこちらの窓口で接客をしないの?」とお客さんから問い合わせがあったので、ちょっとやそっとでは使えないくらいに塞いだという感じに見えます。どちらかというと官僚的な発想です。せっかくの窓口なのですから、もしも混んできたら、いつでも使えるように準備しておくというのがサービス業の一般的な考えなのではないかと思いました。
今はゴールデンウイークの前で特に窓口が混雑する時期です。カウンターの中には、特に仕事もせずにカウンターで忙しく接客している様子を伺っている駅員もいたので、窓口を閉める必要は無かったはずです。たぶん、みどりの窓口側には言い分もあるのだとは思います。たとえば、所定の時間は駅員に休憩時間を与えなくてはいけないとか、そのような論理です。しかし、これも休み時間を少しずらすとか、多客時には臨時雇用やアルバイトにできる仕事をやってもらって、手の空いた駅員が接客業務をするとか、色々なアイディアはあるような気がします。
窓口を長時間占有するお客さん
そして、2つしかないカウンターのうち、一つは一人のお客さんで20分程度占領されていました。列車が決まっていないようで、カウンターの人が丁寧に対応しているようです。丁寧に対応するのは民営化されてとても良いことだったと思うのですが、こんなに窓口が混雑しているときに、カウンターを一つ占領して対応するのはいかがなものかと思いました。そして、もう一つの比較的回転が良いカウンターの方も数人に一人の割合で「旅の相談」が始まってしまいます。そうなると、列はまったく縮まらずに、後ろに伸びていくばかりになってしまいます。
私の前に並んでいた人は8時40分ごろから並んでいたのに、カウンターに行き着いたら9時10分ごろになってしまい、目的のチケットが9時で受け付け終了で、手に入れられなかった人もいました。そのお客さんはあまり怒っていませんでしたが、私だったら怒ってしまいそうなシチュエーションでした。
カウンターの役割分担
カウンターが2つあるうちの一つを時間がかかる人向けの窓口、もう一つを列車などの情報が決まっていて時間がかからない人向けの窓口と分けるだけでも、列はずいぶん短くなるように思いました。空港でも免税の範囲か税申告品を持っているかで窓口を分けていますよね。あんな感じです。
または、カウンター以外で列車が決まっていない人と旅の相談をして列車を決めてあげるところまでやってあげて、紙に列車の名前を書いて渡して、列に並んでもらうという方法でも大きな効果があると思います。
普段の空いているときならば、今回のような対応でも十分な対応が行き届いていると思うのですが、混雑する時期には少し別の対応を考えなければいけないのではないかと思いました。
【2021年5月12日追記】
みどりの窓口は利用しなくなった
これを書いた15年前はインターネットで予約した列車のチケットを、みどりの窓口に取りにいかなくてはいけませんでしたが、現在はスマホに搭載されているICチップを使って、駅の改札口をチケットレスで通過できるようになりました。
そんなこともあって、みどりの窓口はもう何年もの間、利用していません。
JR東日本では2025年までに約7割のみどりの窓口を廃止して駅業務の効率化を進めることを昨日、発表しました。
現在、みどりの窓口を設置する駅数は首都圏で231駅、地方で209駅です。これを2025年までにそれぞれ70駅程度に削減する予定です。みどりの窓口を廃止した駅にはセンターにいるオペレーターが遠隔で切符の購入をサポートする「話せる指定席券売機」を導入することとしています。
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