先日も紹介した「ニッポンの挑戦 インターネットの夜明け」について、続編を見ました。今日見たのは、「第8回 パソコン通信登場」です。
このころになると自分でも色々なサービスを受けていたので判るようになってきます。出だしから富士通の人が出てきていました。間違えなく、NIFTY-Serveに関する特集と思われます。
まずは富士通とCompuServeの提携にまつわるエピソードが紹介されていました。
パソコン通信へのオンラインサインアップ
当時の3強はNIFTY-Serve、PC-VAN、ASCII-Netだったと思います。私もNifty-ServeとPC-VANに加入していました。
いわゆるオンラインサインアップという手続きで入会をするのですが、NIFTYは本などに入会パックを付属させて、仮ID、仮パスワードで入会申請ができるようになっていました。今はもうこの書籍を使ってもオンラインサインアップできるわけではないですが、例えば、以下のような書籍です。
このようなパックを使うと最初の何時間かの接続料が無料になったと思います。

アクセスポイントへの通信料とパソコン通信の利用料が高い
当時のNIFTY-Serveは1分10円の従量制でした。これは結構な高額で、1時間も接続すると600円になってしまいます。パソコン通信に接続したままで都度考えながら掲示板などを読んでいると、多額の通信量と利用料が請求されてしまいます。
WTERMとオートパイロット
当時はWTERMというフリーのパソコン通信ソフトを使って、自分がまわりたいフォーラムなどから書き込み情報を一気にダウンロードして回線を切断するというマクロを書いて、できるだけ高額な請求から身を守るようにしていました。ダウンロードしたログファイルを読み込んで整形してオフラインでも読みやすくしてくれるフリーソフトまで存在していました。例えば、NIFPなどのソフトですす。
これらのソフトの中には、もしメールを受信していた場合は、オフライン環境でメールの返信を書き、次回接続したときにそのメールを送信してくれるような機能まで付属していました。本当によく出来ていたと思います。今はもう常時接続の時代ですから到底考えられないような苦労です。しかも当時はパソコン通信をやっているというと、何となく「おたく」っぽさを漂わせていました。WTERMのようなソフトでオートパイロットをするための定義体を作成したり、ダウンロードしたログを読んだりすること自体、一般の人がやるような作業ではありません。今もWEBサーフィンには若干の「おたく」っぽさがありますが、その比ではありませんでした。
このエントリーを投稿したのは2005年でしたが、2025年現在ではWEBアクセスすることは、全く「おたく」と見られるようなことは無くなりました。スマホを使って誰しもがブラウザでWEBページを見る時代になっています。
一方でPC-VANはフォーラムなどの使用は定額で利用できるサービスを実施していました。たしか1500円だったと思います。これは画期的だったのですが所詮は電話料金が従量制です。そんなに接続を続けることはできませんでした。
その後、テレホーダイというNTTのサービスが始まりました。このサービスは夜11時から早朝までの間だけ、決められた接続先ならば電話代を定額に出来るというものでした。いわばパソコン通信用の料金プランと言っても過言ではありません。
しかし、このサービスは夜11時以降にパソコン通信ホストへ過度な負荷をかけてしまい、結果、ダウンロードの速度が遅くなってしまったり、アクセスポイントが話中でつながらなかったりといったことがありました。
そして、やっとISDNが普及しはじめて、フレッツISDNが登場して、はじめて1日中、電話代を気にせずにパソコン通信ができるようになりました。しかし、ちょうどこのころから、インターネットの方が盛んになってきて、パソコン通信が劣勢になってきます。
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