新興企業の株式を中心に取引が行われているジャスダック証券取引所で、29日の午前中の取引がすべて停止されました。
システムトラブルが原因です。従来システムと新システムへトランザクションの比率を調整する部分のプログラムにミスがあってシステムに過大な負荷がかかりシステムが不安定になったようです。
午前中の取引が一切できなくなるというのは本当に大きな障害だと思います。(逆に銀行が取引できなくなったときと比べて意外と騒ぎが小さいことに驚いています)
今日の日経新聞朝刊の記事によれば、プログラムの開発を担当していたのは日立のようです。きっと、色々な試験を繰り返してきて、昨日からサービスを開始したものと思われます。
しかし、試験の中で実際の証券会社と接続して通常の負荷に達するトランザクションを発生させることは難しいと思いますので、何かの代替手段で確認したものと思います。
通常は実際にシミュレーターなどを使って仮想のトランザクション(または保存しておいた本番運用時の本物のトランザクション)を発生させて、新旧システムにトランザクションを振り分ける部分の試験が十分にできなかったのでしょう。
この辺が金融庁に対する報告の中で焦点になってくるのではないかと思います。
最近は個人ベースの株取引が活発化してきていて、株式取引所や証券会社のトラブルも増えてきていると思います。特に最近では楽天証券で基幹系DBサーバーのトラブルにより取引ができなくなったことが記憶に新しいです。
ネット証券会社の手数料値下げ競争などを通じて、株式市場が活性化してくると、さらに個人投資家の取引がドンドン増えてくるものと思われます。各取引所や証券会社では目標の取引件数をどこにおいてシステムを設計するのかが難しいところだとは思うのですが、ぜひ余裕を持ってシステムを運用できるように、システム投資をしていってほしいところです。
ジャスダック一時取引停止 今年3回目 – CNET Japan
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