楽天証券のシステム安定化のための大規模なシステム増強

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東証

 日経コンピューターを読んでいると、楽天証券が22億円を投入して基幹系システムを拡充するという記事がありました。

 データベースサーバーの過負荷で、システムがダウンしたことを受けてのものです。現在はHPのSuperdomeを2台使って、1台を本番用、そしてもう1台を待機系として使っているのを、今度はSuperdomeを4台導入して、OracleのRACを使って並列稼動させるようです。

 これだけの更改になると、単純にハードを入れ替えてRACを搭載すれば済む問題ではなくて、新しい構成で負荷試験を何回も繰り返さないと、本番稼動したあとの安定動作を望めないものと思います。

 しかし、Superdomeのうち2台は既に現在の本番運用で使用しているので、本番運転をしているときに同時に試験を実施することができません。どんな形で試験時間を捻出するのかが非常に気になります。

 楽天証券としては年内にも拡充する方向で検討を進めているようです。

 2006年4月に公開された日経コンピュータの記事によれば、2006年9月までにデータベース・サーバーの処理能力を現行の2倍強に高め、投資額は60億円を超える見通しだと報じられています。負荷が高い状況が続くと事前のテストではなかなか検出できないタイミングによる偶発的な未知のバグに遭遇する可能性も増えるので、システム構成的に余裕を持たせておくことは大切なことだと思います。

【2012/12/16追記】

 現在も楽天証券で株式の売買取引をしています。このエントリーを公開した当時は、何かとトラブルが続いていましたが、現在では非常に安定して運用されているように思えます。

 iPhoneから利用することが出来るiSpeedというアプリケーションも機能追加が順次実施されて、とても使いやすいソフトになりました。引き続き、楽天証券で取引を続けようと思っています。

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