最近、ソニーにとって明るいニュースがいくつか出ていますが、また、ソニーに明るいニュースです。次世代DVDの規格として、米映画大手のワーナーブラザーズ社がHD・DVD方式に加えて、ブルーレイディスク(BD)方式の映画ソフトも販売することを明らかにしました。
これにより、HD-DVDのみに対応すると表明している映画会社はユニバーサル・ピクチャーズの一社になってしまいました。
一方でBD方式のみに対応するとしている映画会社は、ウォルトディズニー、ソニーピクチャーズエンタテイメント、20世紀FOXとなります。
ソニーは従来よりコンテンツの開拓に長い時間をかけてきたので、やっとその努力が報われることになったとも言えます。コンテンツの豊富さで比較すると、ブルーレイディスクの方が有利という状況になってきました。
読売新聞によれば、米国の調査会社でもブルーレイが勝利すると予測しており、HD-DVD陣営が撤退しない限りは勝敗が明確になるまでは最短でも2年かかる指摘しているそうです。
ここまで状況が鮮明になってきたら、普及製品が出てきた時点で、私は間違えなくブルーレイディスクの対応プレーヤーを購入します。また、ブルーレイにはプレイステーション3で一気にシェアを確保して欲しいと期待しています。
【2021年2月2日追記】
Blu-ray(ブルーレイ)の完勝
この記事を書いてから16年が経過しました。途中、マイクロソフトがHD-DVD陣営に名乗りをあげた時期もありましたが、結局はHD-DVDは下火となり、2008年2月19日にはHD-DVD陣営の中心であった東芝が全面的な撤退を発表するに至りました。
現在ではDVDの次のメディアとしてはブルーレイディスク一色になっています。
規格競争は消費者にも企業にもメリットはない
古くはベータマックスとVHSの戦い、次にレーザーディスクとVHDの戦い、そしてHD-DVDとブルーレイの戦いといった具合に不毛なメーカー間の規格競争が繰り広げられています。しかし、どれも結局は片方の規格に収れんする形になってしまっています。さらには負けた方の規格のハードやソフトを買った消費者はまったくのお金の無駄遣いになってしまいます。
技術開発の初期の段階ではメーカー間でしのぎを削ることは良いことだと思うのですが実用化の段階では建設的な議論のもとに一つの完成された規格を消費者に届けてほしいと願うばかりです。
このHD-DVDとブルーレイの戦い以降はこの10年間にわたって不毛な消耗戦は発生していないように思えるのがせめてもの救いです。ただ、そろそろブルーレイも規格としては古さが目立ってきています。特に4K時代に突入してメディアの記憶容量の制限は大きな足かせです。次の標準的な規格の制定に期待したいところです。
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