ニフティ株式会社では1987年の4月から運営してきた「ワープロ・パソコン通信サービス」を順次縮小していき、2006年3月31日の金曜日に完全に終了します。
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最初はパソコンは買ってきてもただの箱で、会社から仕事を持ち帰って、かろうじてワープロや表計算を家でやったり、またはゲームをするという程度のために使われていました。そのときに流行り始めたのがパソコン通信です。
このパソコン通信により、自宅のパソコンは日本中、世界中へコンタクトが可能になりました。電子メールの普及をもたらしてくれたのも、このパソコン通信のおかげです。ダウンロード機能を使って色々なフリーソフトウエアを入手することもできました。フォーラムにアクセスすれば同じ趣味を持つ人たちの情報を入手したり、また自分が持っている情報を発信することもできました。
ちょうど今のブログが流行っているのに近いものがあると思います。当時は通信技術もまだ未熟でした。Nifty-serveに加入していれば全国に準備されているアクセスポイントのうち、自宅からもっとも近いアクセスポイントを選び、電話をかけてモデムを使い通信をしていました。通信速度も1200bpsとか2400bpsといった速度が最初は一般的でした。電話は運良く市内にアクセスポイントがあったとしても3分10円かかってしまいます。またNifty-Serveは1分に10円の加重料金制になっていたので、サイフには大きな影響がありました。
そこで当時は、パソコン通信につなぎっぱなしにするなどということは絶対にやらずに、通信ソフトに付いているマクロ機能で自分専用の自動巡回マクロというものを組んでおきます。このマクロは指示した順番にパソコン通信でフォーラムをまわり目的のフリーソフトをダウンロードしてログオフをして電話回線を切ってくれました。自分でアクセスすると、色々と悩みながらアクセスするのでなんだかんだ言って無駄な時間をたくさん使ってしまいます。その点、マクロを組んでおけば、電話をつなげる前にどう巡回するか悩んでおいて、全ての巡回が終わったあとにフォーラムの記事を読むと言ったことが可能になります。
当時の通信ソフトでもっとも気に入っていたのがWTERMというフリーソフトです。市販品では「まいとーく」といったソフトもありましたが、頻繁にバージョンアップを繰り返していたWTERMが使い勝手は一番でした。このWTERMで落としてきたログを今度はSHOWPCというソフトで読みます。このソフト、ちょうど今のRSSリーダーのようなもので、各記事を一つ一つ順番に読むことができました。また、気に入った記事に対しては自分の発言を書き込んでおいて、あとでWTERMと連携してその発言をアップロードするといったことまでできました。かゆいところに手が届くというか本当によくできていたと思います。
そんな苦労も、インターネットが普及する、つい10年くらい前まで行っていたのですから驚いてしまいます。今はブロードバンド回線で常時接続が当たり前です。自動巡回マクロを組んでおくなんてことも考えられません。もしかすると、RSSリーダーで更新があったサイトの情報をダウンロードするというのは考え方が似ているかもしれませんが、それにしても本当に便利になったと思います。この状況下ではNIFTYがパソコン通信サービスを打ち切るのも致し方ないような気がします。パソコン通信サービスを懐かしむことももうできなくなるわけで何だか寂しい気もします。当時のフォーラムのログなどをどこかで公開することはできないものなのでしょうか。
コメント
まだ不安定なようで
さきほど、もう一つの拙ブログに投稿しようとしたら、「トラックバック送信中」の画面が急に「サーバーが混み合っております」に変わってしまった。投稿できなかっ…
トラックバックありがとうございます。インターネットの普及である程度の予想はできたがここまで持つとは思っていませんでした。
本当にインターネットの技術は本当に短期間の間にどんどん進歩したと思います。まさかこんなに手軽に全世界の情報がビジュアルに手にはいるようになるとは思いませんでした。
ニフティ・・・・パソコン通信終了へ
「ワープロ・パソコン通信」サービスの終了について 1987年4月に「NIFTY-
こんにちは。TBありがとうございました(^-^)
私はワープロでパソコン通信を始めまして、当時は接続時間をいかに短くするかで色々なスクリプトにもお世話になりました。その頃知り合った人たちには、パソコン通信の礼儀のようなものも教えてもらいましたし、今でも仲良くしてもらっています。短期間のうちの技術の進歩には素晴らしいですが、ちょっと淋しい思いもありますね。
パソコン通信終了
ついにニフティのパソコン通信が昨日をもって終了。もっとも、よくここまで生きながらえたと言う感じか。かつてニフティ・サーブと呼ばれていた頃のことを思い出すと…