10年もの国債など長期金利の上昇と住宅ローンの行方

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最近になって、日経新聞を読むと長期金利に関する記事が増えてきました。長期金利とは10年もの国債の利回りを代表的な指数とする金利で、特に私たちの身の回りでは住宅ローン金利に大きな影響があります。

そんな長期金利に影響を与える10年もの国債の金利が一時1.640%をつけたということで、住宅ローン金利に与える影響が心配され始めています。「この先、日銀の量的金融緩和政策が解除されたとしても長期金利が急騰するようなことはなく、2%前後が上限となる市場関係者が多い」と記事には書かれていますが、もしも長期金利が2%になってしまったとすると、住宅ローン金利には大きな影響があるように思えます。この先は長期金利は上昇の方向ということで間違えなさそうなので、固定金利型の住宅ローンの方が良いのかなという気がします。

私は2年前に住宅ローンを組みました。ちょうど、長期金利が一番低かった時期です。この頃は公庫の融資がだんだん縮小の方向に向かい始め、一部の銀行が住宅ローンを積極的に取り扱い始めた時期でした。

家を購入するときに不動産屋さんから薦められたのが、東京三菱銀行の固定金利型の住宅ローンでした。不動産屋さんからは、同じ金額を借りたとしても住宅金融公庫のローンよりもトータルの支払額は少なくて済むという説明を受けました。

当時は住宅金融公庫か財形住宅金融からお金を借りようと漠然としか考えていなかったのですが、家に帰ってからあれこれ調べてみると、確かにこの住宅ローンは群を抜いて安かったと思います。当初10年間の金利が1.9%、そして11年目以降は3.4%の2段階型にはなっていますが、全て固定金利です。

しかもこの金利には団信まで含まれていて、金利のタイプは元金均等払いを選択することができるというものでした。当時も当初3年間はキャンペーン金利1%などという住宅ローンもありましたが、3年たったあとに金利が上がってしまっていたら毎月の返済額に大きな影響があるのでこのタイプの商品は選びませんでした。結果、お金を返し終わるまでの金利は確定しているので、お金を借りてしまったあとは長期金利の変動にあまりビクビクしなくてすむようになったので、全期間固定金利型の商品で良かったと思います。

この住宅ローン、当時は1ヶ月程度ですぐに募集が停止されて幻の住宅ローンなどと呼ばれていました。しかし、最近では住宅金融公庫と金融機関などが提携して提供されている「フラット35」という住宅ローン金利が2%台で借りられるようなので比較的、金利が低いように思えます。フラット35は民間の提携機関が住宅ローンを貸したあとに住宅金融公庫に債権を譲渡、証券化して投資家に売るという仕組みになっています。こちらは最長35年間にわたって、ずっと固定金利でお金を借りられるので、とても良いのではないでしょうか。

(2006/03/04追記)

住宅金融公庫の発表によるとフラット35の3月の平均適用金利が年2.958%になったと発表したようです。対2月比で0,12%も上昇しているとのことで、かなりの上昇率です。住宅ローン金利については引き続き目が離せない状況が続きそうです。

(2006/03/14追記)

量的緩和政策の解除が決まりました。ゼロ金利政策は当面は続けるため、預貯金の金利はさほど変化しないものの、住宅ローンについては緩やかに上昇するのは避けられないようです。

【2014/08/18追記】

金利が上がるあがると言われていましたが、この記事を書いてから8年が経つ現在でも、低金利の状況が続いています。こちらは近畿ろうきんが掲載していた過去15年間の「ろうきん住宅ローン(変動金利型)」の金利推移のグラフです。

近畿ろうきん金利推移

最近ではあまりにも住宅ローンの金利が安いので、借りていた30年間固定金利のローン金利が割高になってしまいました。そこで、金利タイプを残債返済期間を見越して10年固定に変更したことにより、金利が半分以下になってしまいました。

借り換えよりお得に住宅ローンの金利を変更する手続きをしました

この先、金利がさらに下がるのか、それとも上昇傾向になるのか分かりません。もしかしたら、変動金利を選択した方がお得だったかもしれませんが、あまり今後の金利動向のことは気にせずに残債の返却を進めたいと思います。

コメント

  1. 臨機応変? より:

    預金金利の上昇

     量的緩和政策の解除を受けて、住宅ローンの金利などは上昇するものの、預貯金の金利…