セイコーエプソンが再生インク販売差し止めを求めた裁判でエコリカ社が勝訴

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 今日、セイコーエプソンが東京地裁で提訴していたエコリカ社の再生インク販売差し止めと損害賠償を求める裁判で、今回はセイコーエプソンの訴えが棄却されてエコリカ社が勝訴しました。エコリカ社側の見解が下記のページにあります。

 一方でセイコーエプソンの方は今回の敗訴に関するニュースリリースは公には公表していないようです。今日は業績の上方修正という嬉しいニュースリリースが載っていました。あまりその同日に敗訴に関する報道をしたくなかったのでしょうか。

 裁判所の判断としてはその特許の内容に関して新規性がないということを理由にしたようです。

 そもそも、プリンタ用インクを収益源とするために、他社にはインクを作らせないように、さまざまな細工をすること自体が、あまり今の時代にマッチしていないのではないかと思います。やはりいろいろな会社が対等な条件で競争をして良い商品を提供できるようにすることが必要でしょう。そうしないと、いつまでも純正のインクしか入手できなくなり、値段もとても高いものを買わされることになります。

 プリンタ会社として、「純正品以外のインクを使用した場合に所定の印字品質を得られなかったりプリンタヘッドを損傷したりする恐れがあり、もしも故障した場合は保証書による無償修理はしない」ということはOKだと思います。あとは消費者側の責任で純正品を購入するのかリサイクルカートリッジを使用するのかを選べれば良いことです。

 最近は私自身、楽天市場で見つけた再生品インクや詰め替えインクを購入することが多くなってきました。たまたま購入した商品が良かっただけなのかもしれませんが、印字品質などに問題はありませんでした。正直これならば安い商品のほうが良いと思いました。

 そんな状況であるにもかかわらず、必要以上に、インクカートリッジ側にカウンターをもうけるなどの特殊な仕組みを施して、単にインクを取り替えるだけでは印字できないようにしたりする、いわば嫌がらせみたいなことにコストをかけてインクカートリッジの価格を上げてしまうのはいかがなものなのでしょう。

 特許の有効性が果たしてどうなのか、その内容については良く判らないですが、今回の東京地裁の判決は結果としては再生インクの供給側に対しては嬉しいニュースです。今後、再生インクの供給が活発になるのではないでしょうか。

(2006/11/01追記)

 こちらのブログでもこの問題が扱われているのですが、まさしくその通りかと思います。

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