毎日新聞を読んでいると、草津温泉での土産物店で主に販売されている湯の花の内、販売4社の製品に関しては原油精製時に生じる硫黄に炭酸カルシウムを混ぜて製造したものだったということが判ったという報道がありました。
4社に排除命令
源泉から採集された湯の花だと表記されたいたのが完全にNGです。今回は4社に対しては公正取引委員会から排除命令が出たそうです。
温泉地に行くと、お土産に湯の花を購入するのは定番とも言えます。その湯の花が源泉から採集されたと偽って、工業的に生産したものを入れていたというのは、消費者から見ても許せないことだと思います。
一昔前には温泉と称して、ただの水道水に湯の花を入れただけの温泉地があるということが世間を賑わせました。こんな大事件があって、各温泉地では冷や汗を流した経験があるのに、まだ温泉の成分に関して違反行為を繰り返していたというのは、かなり問題の根深さを感じさせます。
公式サイト
試しに草津温泉の公式サイトを見てみました。
このサイトを見ると今回の湯の花の一件については何も触れられていないように見えます。同サイトの掲示板を見てみると、HP管理者からは下記の書き込みがありました。
題 名 : 『湯の花』の件につきまして。
最初に、この度の『湯の花』偽装表示につきまして、回答が遅れましたこと深くお詫びいたします。公正取引委員会から受けた命令は、皆さまの“信頼”を裏切る行為であり、決して許されるものではありません。
一度失った“信頼”を取り戻すことは並大抵のことでは無いことは重々承知しております。役場HPでも、今回の件についての回答がなされておりますが、いま私たちが出来ることは、信頼回復のための努力を続けることしかございません。形式的なお答えしか出来ませんが、粛々と努めてまいりたいと思います。
本当に形式的な書き込みだと思います。粛々と努めていくのであれば、まずは公式サイトのトップページに今回の経緯や再発防止策など、具体的な情報を発表していくことこそが大切かと思います。何だか非常に悲しい対応だと思います。
【2021年3月30日追記】
その後の湯の花
この記事を公開してから15年が経過しますが、草津温泉の湯の花は現在ではどうなっているのかを調べてみました。こちらのサイトを見ると天然の草津温泉の湯の花は非常に貴重なものだと解ります。
草津温泉の湯の花は有名な湯畑から採取されて、年間に8000個しかとれないようです。
したがって、湯畑の周りでも硫黄に石灰を混ぜて作られたものが今でも販売されています。
露天商で売っている物や商店名のあるものは草津温泉の湯の花ではなく硫黄に石灰を混ぜて作ったりしたものです。お客様の立場からみれば偽物の湯の花ということになります。
正規品を購入するためには、こちらの草津町商工会の公式サイトで紹介されている商品を、ここで紹介されているお店で購入するのが最も安心かもしれません。
草津温泉の湯の花を見分けるためにはパッケージの発売元が「群馬県草津町」となっているという記載が草津町商工会にありました。
この湯の花は、草津温泉の中央にある湯畑より採取した物で、年間に約4,000個位しか採取されません。温泉の成分が結晶し沈殿したものを採取して乾燥させた少し黄色い粉末状のものです。
草津温泉で採取された湯の花(湯畑産)はパッケージの発売元が「群馬県草津町」となっています。草津温泉の天然物をご希望するお客様は是非ともパッケージをご確認ください
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