
NTT東日本のニュースリリースを見ていると、PLCアダプタの販売開始についてというものがありました。PLCとはPowerLineCommnunicationの略で、電力線を使って通信する技術の総称です。
ただ不思議だと思ったのは、なぜNTT東日本が電力線通信の機器を販売開始するかです。どちらかといえば、たとえば東京電力が販売するならば話しは判ります。既に広大な電力線網という広大なインフラを持っているので、これを通信に転用することができれば大きな武器になります。なぜNTT東日本なのかということを考えながらひもといてみると、WANの代替として使う機器ではなく、LAN回線として使う機器と想定しているようです。
機器はBフレッツなどで屋内に引き込んだWAN回線をコンセントを通じて電力線に引き込む機器とクライアント側にLAN回線を分岐するための機器の二つからなります。この2台のセットでNTT東日本の場合は22000円のようです。手軽なのは大変に素晴らしいことですが少々値段が高いです。もしも無線LANが接続できる範囲であれば、無線LANを使った方が現時点では現実的かもしれません。
ただ、この機器は販売当初こそ値段は高いですが、サードパーティが参入してくるとこれらの機器はかなり値段が安くなる物と思われます。そうなると、家の中で無線LANを使うことは少なくなって、コンセントから情報をやりとりするようになるのではないでしょうか。
この電力線インターネットですが理論値では190Mbpsの通信が可能だそうです。Bフレッツでさえ100Mbpsなので、これを上回る速度を実現できるようです。(ただし、TCP/IPでの通信では最大55Mbpsになるという記述もありました)
また、クライアント側には最大15台までの機器を接続できるようです。これだけの機器が接続できれば当面のうちは大丈夫でしょう。当面のうちと書いたのは理由があります。この電力線通信ですが、家電全てがインターネットに接続される可能性を秘めています。たとえば、電子レンジでは新しいレシピがドンドンとインターネットからダウンロードされてレンジで表示することが可能になります。また、レンジの中のソフトウエアに機能追加をすることも簡単にできるようになります。同様に電子ジャー、冷蔵庫、洗濯機など、ドンドン賢くなってういくものと思います。
このような形で家庭内にある家電が電力線通信をはじめるようになると、とても15台の制約では足りなくなってしまうものと思います。こうなると、規格が拡張されて、たとえば255台までは接続可能といった形で新しい規格ができるのかと思います。
こんな形で生活がより便利になるかもしれない電力線通信が、いよいよ身近なものになってきたということは非常に楽しみなことだと思います。
【2024年11月21日追記】
このエントリーを公開してから20年弱が経過しましたが、結局は電力線インターネットが大きく普及することはありませんでした。WiFiの高速化が劇的に進んだこともあり、あえて電力線インターネットを使わなければいけない局面が無かったことが要因だと思います。
今後、IoTの普及によりPLCが着目されるのではないか?という観測もありますが、今一つ動きは判らないです。
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