中央線の三鷹駅から国分寺駅の区間で高架化工事完了　【下り線のみ】

中央線の三鷹以西で高架化工事が完了したことに伴い、６月３０日（土曜日）から７月１日（日曜日）にかけて線路の切換工事をしていました。この高架化事業はJR中央線の三鷹駅付近から立川駅付近にかけて､道路と鉄道との連続立体交差化するための事業です。この事業により中央本線の三鷹駅～立川駅間約13.1kmの区間、そして西武鉄道多摩川線の武蔵境駅付近を連続立体交差化します。これにより､18箇所の踏切を解消するとともに､9箇所の都市計画道路を立体化し､あわせて側道を整備するものです。

三鷹よりも新宿寄りはすでに高架化事業が終わっていて、しかも複々線化がされています。その後、三鷹以西では昭和55年～56年度にかけて、中央線三鷹･立川間他連続立体交差事業調査が実施されて、平成 6年 5月に都市計画決定の告示、平成 7年11月に事業認可を取得(ＪＲ中央本線)、平成11年 3月に工事着手という段取りで進んできました。この平成１１年の着手以来、８年の歳月をかけて、やっと下り線が高架化できたことになります。

この工事で線路の片側分、下り線の高架が使用可能となったため、今まで地上を走っていた下り線を高架の上を通るように線路を切り替えました。昨晩は電車の運転がかなり間引かれたほか、時間帯によっては完全に電車の運行がストップして代行バスが運転されていました。

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☆TOKIOで遊ぶ : JR中央線　代行輸送　大作戦

結構な大規模工事だったと思われますが、無事に７月１日の朝には工事が完了し、電車が走り始めました。ＪＲ東日本八王子支社のホームページには下記のお知らせが掲載されていました。

6月30日（土）午後4時30分頃～7月1日（日）午前6時20分頃にかけて行いました、中央線三鷹～国分寺間の高架化工事は、予定通り終了いたしました。ご利用のお客さま、また地元のみなさまには、三鷹～立川間での列車の運休、およびバス代行輸送、代替交通機関のご利用など、大変ご不便、ご迷惑をおかけいたしました。ご協力に深く御礼申し上げますとともに、高架化事業の完成まで、引き続きご理解、ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

以前、平成１５年９月２８日に切換工事をしたときには武蔵小金井駅近くのポイントで故障が発生してしまって、半日以上にわたって中央線の電車を止めてしまったことがありましたが、そのときの教訓が十分にいきていたのではないでしょうか。当時は国土交通省からも立ち入り検査があり結果が公表されています。

☆ＪＲ東日本に対する立入検査の結果について

日曜日になってから武蔵境駅と東小金井駅の間の踏切を通ったのですが、下り線の線路には人が入らないように柵がしてありました。遠くに見える武蔵境の地上にあるホームを見ても、下り線の電車が走っていた方には転落防止用に柵がしてあります。

そして下り線を走る電車については、無事に高架線の上を走っていました。いつもならば、踏切のところには踏切を待つ車で渋滞をしていたのですが、そんな車の列もずいぶんと減っています。やはり、上り線の電車が通るときだけ踏切がしまるようになったので、踏切がしまっている時間が圧倒的に従来よりも少なくなったのでしょう。とても良いことです。そうは言っても、大きな踏切には今日もガードマンの人が念のため見張りをしていました。

武蔵境駅付近では西武多摩川線の線路も高架化されてしまったので、かなりサッパリとした感じがあります。

今後は従来下り線の電車が走っていた線路を撤去して、その上に上り線用の高架橋を作ります。そして上り線の電車を高架の方に切換工事をすれば、やっと三鷹以西の高架化事業については完成です。現時点ではこの上り線の高架化が終わるのは来年度、平成２０年に完成させることを目標としています。高架化が終わっても、線路自体は複線のままです。地上から踏切が一掃されるので、踏切事故などが発生しにくくなり定時運行されやすくなるとは思いますが、やはり将来的には複々線化工事を進めて欲しいところです。

【2020/02/15追記】

その後、上り線についても高架化が実施されて、現時点では三鷹駅から国分寺駅にかけて高架化が完成しました。交差する道路の踏切が無くなったことで、南北の交通がとても便利になりました。

しかし、複々線化の工事は実施されそうにありません。武蔵境駅と三鷹駅の区間については混雑度も激しいのですが、これから少子高齢化を迎えていくと、都心に戻ってくる人たちも増えることで、今以上の需要はないと考えているのだと思います。