最近、ネット上でOfficeソフトを公開してきたグーグルですが、今度はグーグルパックを通じて、StarSuiteを無償で配布することになりました。このStarSuiteはサン・マイクロシステムズが開発している低価格のOfficeソフトです。最大限、マイクロソフトのOfficeと互換性があるように工夫されている製品です。
すでに2005年の段階で「【結果発表】OpenOffice.orgとStarSuiteはMS Officeを代替できるか:ITpro」といった記事も見受けられます。この時点で76.6%の人が条件付きを含めてOpenOfficeやStarSuiteで代替できるとIt-proの読者の人は評価していますが、現在もまだそんなにOpenOfficeやStarSuiteは普及しているとはいえません。
会社で使うOfficeソフトはやはり100%完全な互換性が期待されてしまうこと、会社全体でマイクロソフトのライセンスパックを購入していて、あえてOpenOfficeなどを使用する必要もないことがあげられると思います。また、自宅で会社の仕事をするときにも、私用のパソコンを仕事で使用することが禁じられていることが多くなっています。
これは、会社の文書がWinnyなどで情報流出することを防ぐために、パソコンを完全にわけることで厳格に運用しようという流れです。会社から自宅作業用に配布されるパソコンにはマイクロソフトのOfficeソフトが最初からインストールされているため、あえて自分でOfficeソフトを準備する必要もなくなってきていることもOpenOfficeやStarSuiteが思ったように普及しない原因ではないかと思います。
OpenOfficeは完全に無料で使用することができるソフトです。(ja: Japanese Native language Project/OpenOffice.org日本ユーザー会) また、StarOfficeはサンマイクロシステムズが直接販売しているエンタープライズ版とソースネクスト社を通じて販売しているパーソナル版(ソースネクスト、StarSuiteを1,980円で販売)の2種類があります。
この今までは有償で販売されてきたStarSuiteがグーグルを介して無償で配布されることになったことになります。StarSuiteとMicrosoft Officeとの違いについては、サンマイクロシステムズのサイトに説明がありますので、こちら(サン・マイクロシステムズ – StarSuite 8 – 他社製品との比較)のサイトを確認してください。
1. StarSuite 8は、必要な全てが揃った低価格なオフィス・ツール・ソリューションです!
ソフトウェアに必要なコストを削減し、ビジネスの必要なところへ投資が行えます。 2. StarSuite
8は他のオフィス製品との優れた互換性を提供します。Microsoft Officeユーザは使い慣れたインタフェースで、違和感なくMicrosoft Officeを開き、編集することが可能です。ワンクリックでPDFを書き出すことができ、広く利用されているプリント可能なドキュメントによる情報共有が可能になります。 3. StarSuite 8は、Solaris OS/Microsoft Windows/Linuxの複数のプラットフォームで利用が可能です。ワークステーションでもノートPCでも同じアプリケーションが利用可能です。
StarSuiteに組み込まれている製品は下記の通りです。
StarSuite 8 Writer ワープロソフト
StarSuite 8 Impress プレゼンテーションソフト
StarSuite 8 Calc 表計算ソフト
StarSuite 8 Base データベースソフト
StarSuite 8 Draw 図形描画ソフト
Enterprise Toolsとサポート
今まで、無償または安価なoffice互換ソフトについてはなかな爆発的なヒットにはつながってきませんでした。グーグルが本格的に無償配布を始めたということは、もしかすると本格的なブレークにつながる可能性があるのではないかと思います。今後のoffice互換ソフトの動きについては注視していきたいと思います。
ちなみに、OpenOfficeとStarSuiteの違いについて調べてみると、この記事(ソフトのWordやExcel、PowerPointといったOfficeシリーズとも互換性が高いことが特徴だ。国内)に行き着きました。フォントやクリップアートの種類が断然にStarSuiteの方がバリエーションで優っているようです。とすれば、OpenOfficeをダウンロードするよりも、GoogleパックでStarSuiteをダウンロードした方が良いかと思います。Googleとしては、オンライン上でアプリケーションを提供する方式とアプリケーションソフトをグーグルパックを通じて配布する二つの方法を併用して、マイクロソフトに対抗していく形式になります。今後はより一層、マイクロソフトにとっては厳しい局面を迎えるのかもしれません。
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