近所のかっぱ寿司に行ってみると、いつのまにか改装されていて、秘密兵器が2つ導入されていました。一つはタッチパネル、そしてもう一つは特急レーンです。
タッチパネルについては既に「無添くら寿司」や「焼肉のでん」などでは導入されていたので、そんなに目新しさはないのですが、今までのインターホンで厨房にお願いする方法よりも、正確に相手に伝わりますし、気恥ずかしさもないので、手軽でとても良いと思います。
そしてもっとも感心したのは特急レーンです。回転寿司では普通はオーダーした商品は回転寿司のレーンをゆっくりとまわってくるのが普通だと思います。
自分の席の番号が書いてある台の上にお寿司の入った皿が乗ってまわってくるというパターンが多いのではないでしょうか。
この方式だと、色々な人の目にさらされつつ、自分の手元に届くのには非常に時間がかかってしまいます。
特急レーン
ここのかっぱ寿司では、注文した商品は特急レーンの上に走っている列車の荷台に載って厨房から直送されてきます。
なんと列車は新幹線のようです。そして新幹線を運転しているのは「かっぱ」でした。
この新幹線は1回に4皿までを運ぶことができます。従って、オーダーできるのも1回に4皿までになっています。オーダーそのものはオーダー中であっても、ほかの商品をさらに追加してオーダーすることもできるので、特に不便なことはありません。
この新幹線は厨房を出てまっしぐらに自分たちが座っている席の横まできてピタッと止まってくれます。そのとき、ピロピロとブザーが鳴るので、自分のところでオーダーした物だと確実に知ることができます。でも、このピロピロというブザーは今ひとつおもしろくないので、出来れば「まもなく電車がまいります」などのアナウンスだったらおもしろかったような気がします。
新幹線から寿司ののった皿を降ろしたあと、自分でレーンの上に付いている赤いボタンを押すことによって、また列車は厨房へと帰っていくようになっています。
この特急レーンの上を新幹線がどのようにして走っているのか、今ひとつよく分かりません。レールらしき物はなく、単に平べったいステンレスの板の上を走っているようです。この仕組みを解析されている方がいらっしゃたので、紹介します。
★某機械メーカー技術者パパの不定期更新: 【かっぱ寿司 特急レーン】
お寿司などはこの特急レーン上を運ばれてくるのですが、お味噌汁などは従来と同様に回転寿司のレーンをまわってくるようです。さすがにあのスピードで汁物を運ぶと、こぼれてしまう可能性があるので、特急レーンを使うことはやめたのだと思います。
最後はタッチパネルに会計ボタンがあるので、これを押すと、係の人が来て食べたお寿司がのっていたお皿の枚数を数えてくれます。そして渡されたレシートを持ってレジに行けば会計完了という仕組みです。なかなかうまくできています。
特急レーンやタッチパネルに関しての詳細は、こちら(かっぱ寿司へようこそ!!)の公式ページにも書かれています。
【2012/09/24追記】
特急レーンは「かっぱ寿司」オリジナルの仕組みだと思っていたのですが、先日行った「くら寿司」にも同じ雰囲気のレーンが設置されていました。今後の回転寿司のお店でのスタンダードになるのかもしれません。
【2013/04/11追記】
特急レーンが収益を圧迫
特急レーン(新幹線レーン)が「かっぱ寿司」の収益を圧迫しているそうです。2013年4月9日に発表された2013年度2月期の決算で、回転寿司事業の低調が影響し営業利益が前期比76.1%減となってしまったそうです。
回転寿司に行って、特急レーンがあると、あえて回転レーンで食べたいお寿司がまわってくるのを待つよりも好きなネタを注文するお客さんの割合が増えます。しかし、こちらのレーンは1回の厨房との間の往復で1組のお客さんにしか商品を届けることができないため、混雑しているときには、特急レーンの渋滞が発生してしまうそうです。
注文したものが特急レーンでなかなか届かないと、お客さんのイライラもつのってしまうので、今度は回転レーンの方のお寿司を充実させると、誰にも食べられることもなく回り続けるお寿司のお皿がどうしても出てきてしまうので廃棄率が増えてしまうということで、どうしても利益を圧迫してしまいます。
お客様の利便性を高めるために設置した特急レーンが逆にお客様へのサービスを低下させてしまうという皮肉な結果になってしまいました。かっぱ寿司では、これからも回転レーンを有効に活用する方向へ舵を切るようですが、はたしてお客様の心をつなぎ止めることが出来るか否かが気になるところです。
【2021/02/11追記】
特急レーンの廃止
先日、かっぱ寿司に行ったところ、特急レーンがなくなっていました。注文品は回転レーン。回ってやってくる昔ながらの仕組みです。こちらで紹介しています。
コメント
はじめまして。
ご紹介いただき、ありがとうございます。
ただ、実際の仕組みを
確認した訳では無いので、どんなものかと。
判りましたら、また報告させて頂きます。