マイクロソフトでは企業が新品パソコンを販売する際にWINDOWSをプリインストールし売るためのライセンスと、個人がパソコンにWINDOWSをインストールする際に必要なライセンスを販売してきました。
それらのライセンス形態に追加して、今度はリサイクルPC(再生パソコン)にWINDOWSをインストールするために必要なライセンスを発行することを決めたそうです。
本当であればそのリサイクルパソコンは新品で購入したときにWINDOWSがインストールされていたはずで、このプリインストールされていたWINDOWSやリカバリ用のCD-ROMなどが中古市場でセットで流通すれば、このような再生パソコンを対象としたライセンスプログラムは必要ないのですが、実際にはリースバックされた商品が中古市場に流れた場合を代表に、WINDOWSがセットされない状態で流通する場合が数多くあります。
楽天市場などの大きな中古パソコン業者で扱われているPCを見てみると、相当な割合のパソコンがOSなしという状態で売られていることが判ります。逆にYahoo!オークションなどで売られている個人が大切に扱ってきたようなパソコンについてはリカバリディスクがセットで販売されていることが多いと思います。
今回の新しいライセンス形態については、リースバックされた中古パソコンのようにOSのライセンスが付属していないとき、WINDOWSのライセンスをセットにして販売する場合に活躍することになります。
マイクロソフトは今回の発表では再生PCに対するWINDOWS XPのライセンスがいくらになるかは発表していません。
新しいパソコンのためのライセンスを購入するよりは安くなるであろうということです。マイクロソフトにとってみれば、最初に新品の状態でパソコンを売った時点でライセンス料が入ってきて、またリサイクルPCとして販売するときに再度ライセンス料が手に入るという仕組みになります。
今回のライセンスについては協力する2社の中古パソコン再生業者とともに始めるようですが、今後はこのライセンス形態が広がっていくのか否かが気になるところです。
★http://japan.zdnet.com/news/os/story/0,2000056192,20360756,00.htm?ref=rss
私自身は中古パソコンを購入することは、それまでに使っていたパソコンが壊れてしまったときに購入することが多いので、それまで使っていた製品版のWINDOWSライセンスについてはそのまま流用しています。
OEM版のライセンスでは製品に括り付けになるので他の製品にインストールしなおすことはできませんが、製品版のWINDOWSであればインストール済みのパソコンが壊れてしまって廃棄した際に新しいパソコンにインストールすることが許されています。
WINDOWS VISTAではさらに厳しくなったという記事もあります。(http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/USNEWS/20061018/250947/)
今回のリサイクルPC用のWINDOWSライセンスの発売によって、市場で売られる中古PCが全てWINDOWS付きになってしまい、コストも割高になってしまうと、中古パソコンを購入するメリットが薄れてしまうのですが、多分、今までどおりにWINDOWSのライセンスが付属していない状態で販売される中古PCも相当数残るのではないかなと楽観視しています。
今のところはパソコン用のOSとしてWINDOWSは不動の地位を確保していますが、Linuxの動きやモバイル機器に対するグーグルのOS戦略などを見ていると、今後も今の地位を確保し続けることができるのか否か、非常に動向が気になるところです。
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