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インターネットマガジン

 1994年の10月から2006年の5月まで10年以上にわたって発刊され続けたインターネットマガジンですが、このほど、PDFファイルで一挙に公開されました。

 初めて発売された1994年という年は、まだWindows95が発売される前の年です。このときは、Windows環境でTCP/IPを使用してインターネットに接続することは非常に大変なことでした。

 現在ではWINDOWSを買ってきて設定するだけで簡単にインターネットに接続することができますが、WINDOWS3.1のときにはインターネットカメレオンなどのTCP/IP接続ソフトを別途に購入しなければインターネットに接続することができませんでした。このインターネットカメレオンというソフト、かなり値段が高かったような気がします。

 また、この頃はインターネットに接続するためのアクセスポイントの数が非常に少なかったのを思い出します。東京都区内にはベッコアメなどのプロバイダーが提供しているアクセスポイントがあったものの、都区内から少し離れるとアクセスポイントは整備されていませんでした。都区内までモデムを使って電話をかけてデータ通信をするのは、どんどん電話料金がかかっていって、お財布には厳しいものがありました。

 私はIBMのPeopleというパソコン通信に加入して、ここでサービスされていた無手順のプロトコルでアクセスできるブラウザを使ってインターネットの世界を見ていました。

 そして1995年にWINDOWS95が発売されて、同時にPlus!というパッケージを購入することで、TCP/IPへの接続ができるとともに、インターネットエクスプローラーを入手することができました。これで手軽にインターネットへ接続できる環境を入手できたことになります。このWINDOWS95は爆発的に売れて、インターネットに接続できる環境を持つパソコンの数が一気に増えました。この頃からがインターネットの拡大期になります。

 インターネットマガジンはこの時期くらいから毎回厚くなっていきました。記事も非常に充実していましたし、広告の量もどんどん増えていきました。そして巻末にはバックボーン回線が各プロバイダにどのように接続されているかを示す回線図や、各プロバイダのアクセスポイントの情報などが載っていました。この頃は、インターネットマガジンをかなりの割合で購入していたような気がします。そして、自分の家の近所にアクセスポイントができるたびに喜んでいました。

 その後、ISDNの普及、フレッツISDNの登場による常時接続の実現、ADSLによるブロードバンド接続を経て、現在では光ファイバーによる接続も一般化してきました。インターネットに関する情報は何も本屋に行って雑誌を買わなくても、簡単にインターネット上で中身の濃い情報を入手することができるようになってしまいました。この頃から、インターネットマガジンは厚さがどんどん薄くなっていってしまいました。そしていつの間にか廃刊になってしまいます。時代の流れから見て致し方なかったことでしょう。

 しかし、過去に刊行されたインターネットマガジンの記事の中には貴重な記事がたくさんあります。この記事が簡単にインターネットでアクセスできるようになったのは非常に意味があることだと思います。

 無償公開されている記事はこちらのURLで公開されています。

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