ソニーといえばトリニトロンを連想するほど、ブラウン管型テレビが全盛の時代には、トリニトロン技術は優秀なものでした。
普通のブラウン管は球体を切り取ったような形状をしていて、画面の四隅にいくほど歪が大きくなっていったのですが、トリニトロン管では円柱を切り取った形状となっているため、四隅でも歪が小さいという特徴がありました。
このトリニトロン管は1967年にソニーが独自開発をした技術でその後1968年からはカラーテレビが商品化されています。
私がまだ学生のころ、トリニトロン管を使用したプロフィールというモニターテレビがソニーから発売されたのですが、これが非常にデザインも素晴らしく、手に入れたかったのですが、学生にはとても手が届くような値段ではなかったために買うことができませんでした。
社会人になってから飯山のパソコンディスプレイを買ったときにトリニトロン管が使われている商品だったので、これが最初のトリニトロン製品だったのではないかと思います。
このトリニトロン管ですが、薄型テレビの大流行により、ずっと昔に生産が停止されていたのかと思っていたところ、まだシンガポールの工場では海外向けに生産が続けられていたそうです。
しかし、その生産もこの3月末に正式に終了することが決められたという記事がありました。技術革新によるものなので仕方がないことですが、何となく残念な感じがします。薄型テレビの世界でもソニーにはあっと驚くような独自技術の開発をしてほしいところです。
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