従来も地デジチューナーが内蔵されたパソコンは発売されていましたが、外付け型の地デジチューナーは発売されていませんでした。USBなどに接続するタイプのワンセグ放送が視聴・録画できるような製品はありましたが、自宅の地デジ対応テレビで見ることができるような解像度では放送を楽しむことができません。
パソコンに外付けするタイプの地上デジタル、BSデジタル、CSデジタル対応チューナーについては、この装置を介して録画した番組の扱いをどうするか等、詳細が決まっていないこともあり、技術的にはいつでも発売できる状況ではあったものの、解禁されてきませんでした。しかし、放送事業関係者の会合において「PC用デジタル放送チューナのガイドライン」というものが策定され、この2008年4月7日に、外付けタイプの単体製品を発売することが解禁されたようです。
各周辺機器メーカー(アイオーデータ機器、エスケイネット、バッファロー、ピクセラなど)では既に製品化に向けた開発を進めているようで、開発中の製品の情報が数日中には発表される模様であると日経の記事には書かれていました。今後、量産化に向けた計画を詰めていき、早ければ、4月下旬から5月にも単体の外付けチューナーが店頭に並ぶ見通しです。
今回のガイドラインの中で特筆すべき事項は、この外付け型単体チューナーでもB-CASカードが必要になる点です。ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ社から周辺機器メーカーはB-CASカードの供給を受け、単体チューナーとセットで販売するような形になります。
少し気になるのは、このデジタルチューナーを使ってハードディスクに録画した番組はダビングをすることが出来るのか否かです。今後、対応製品が発売されるダビング10には対応していて欲しいところですが、どんなスペックで発売されるのでしょう。また、ハードディスクに入っている番組データをパソコンの買い替えなどで他のパソコンに移したときの扱いがどうなるかも気になります。
さらに調べてみると、アイオーデータ機器では外付け型地デジチューナーユニットの販売に関するニュースリリースを既に発表していました。いち早くハイビジョン録画環境を構築したいパソコン自作ユーザー向けにPCI Express x1バス接続モデル「GV-MVP/HS」の出荷を予定しています。情報転送量が非常に多そうなので、PCI EXPRESSに対応した商品を最初に販売するというのはよく理解できる考え方です。
そして、その次にPCI接続モデルやUSB 2.0接続モデルを順次販売していき、デスクトップパソコンやノートパソコンまで色々な形で対応ができるようになるようです。アイオーデータ機器のニュースリリース上ではまだ発売時期については明言されていませんでした。
このアイオーデータ機器のニュースリリースを見ても、録画した番組を視聴する上でどんな制約が発生するのか判りませんでした。しかし、地デジが高画質でキャプチャー(録画)できる環境については非常に興味があるので、今後の情報を追っていきたいと思います。
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