最近、メディアで軍艦島が紹介されることが多くなってきました。この軍艦島は長崎港から南西約19キロにある島です。島は非常に小さく、全周で約1・2キロしかありません。なぜ軍艦島と呼ばれるかというと、遠くから見て軍艦の姿に見えるからなのだそうです。
ここは19世紀に石炭の存在が確認されたあと、明治時代から石炭の採掘が本格化し、そして大正以降には日本で初めての鉄筋コンクリート造の集合住宅が建設されました。この鉄筋コンクリートで出来た集合住宅は最古のものになるそうです。狭い島に出来るだけ多くの人が住めるようにするため当時としては最高水準の技術で開発をしたのでしょう。
石炭の採掘が最盛期を迎えたのは1960年で、このときはこの小さな島に5000人以上の人口があったそうです。Wikipediaによればこれは当時の人口密度としては世界最高だったそうです。そして、この島の中には生活を支えるための色々なお店や学校などの公共施設などが存在し、この島の中だけですべてが完結するようになっていたというから本当に驚きます。
しかし、1960年以降は別のエネルギー源に代替されていったため石炭の採掘量はどんどん減っていき、1974年の閉山時には人口が2000人にまで減っていたそうです。そして、その年に全員が島を離れて無人島になりました。今から35年前のことになります。
この島は建物が老朽化して危険であるため、ずっと入島が禁止されていました。2005年には報道関係者だけに限定で島への上陸が許可されたことがあったようですが、その後はまた入島禁止の状態が続いていました。しかし、2009年の4月になり、島に見学用通路などを設け、観光客の安全を確保した上で上陸が可能になりました。2007年度から約1億500万円かけて通路約230メートルと広場3か所などを整備したそうです。これを受けて最近、マスコミに取り上げられることが多くなってきました。
長崎に行くことが出来る機会があれば、是非、訪れてみたいと思います。
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