昨日、NTTドコモからの新機種発表会の中で、グーグル携帯が6月から7月にかけて発売されることが明らかになりました。グーグル携帯とは、米国のグーグルが開発した携帯電話向けアンドロイドという基本ソフト(OS)を搭載した製品のことを指します。普通の携帯電話にPDAの機能などもたくさん盛り込まれていて、いわゆるスマートフォンと呼ばれる分野の製品になります。
日本でも今まで色々な製品が発売されてきましたが、現在ではiPhoneに人気が集中している状況です。しかし、このiPhoneはNTTドコモから発売されるかと思っていると、昨年、ソフトバンクから発売されました。そのうち、NTTドコモからも発売されるであろうという観測もあったのですが、今のところはNTTドコモからiPhoneが発売される見込みはありません。そんな中で、iPhoneへの対抗を意識して、NTTドコモからはグーグル携帯の発表となりました。
グーグルではこのアンドロイドというOSと関連ソフトウエアを無償で携帯電話メーカーに対して供給しています。このアンドロイドの普及と開発を推進するために色々な会社との企業連合を組織していますが、日本の携帯電話会社ではNTTドコモのほか、KDDIやソフトバンクもこの企業連合に加入しています。そういう意味ではどこの会社からアンドロイドを搭載した端末が発表されてもおかしくなかったのですが、NTTドコモが一番乗りになりました。今後のグーグル携帯の人気の度合いによっては、KDDIやソフトバンクが追随する可能性もあります。
このアンドロイドの操作方法についてはiPhoneと同じようにタッチパネルを介しての指を使った操作が主体となります。アンドロイドを搭載した携帯電話については海外では既に発売されていましたが、日本ではこれがはじめてになります。
NTTドコモ自身はハードの製造を行っておらず、各メーカーが製造した商品をNTTドコモのブランドで売るという形をとっていますが、今回のグーグル携帯については台湾のHTCという会社が製造している「HT-03A」という機種になります。本体にトラックボールが埋め込まれていて操作をしやすくしているところが特徴だそうです。
液晶パネルは320x480ピクセルの解像度を持つ3.2インチのタッチパネル対応液晶です。また、320万画素のCMOSセンサーカメラが搭載されています。無線LANも802.11b/g対応、Bluetoothも搭載、重さは123グラムです。携帯電話の機能としては3G連続待ち受け時間(静止時)約140時間、連続通話時間(3G)約240分、本体のカラーはホワイトとブラック、外部メモリーの対応はmicroSDの2GB、microSDHCの4GBです。
アンドロイドそのものの機能については、特にグーグルが提供している各種サービスを簡単に利用できるように工夫されていることが特徴です。一例として、本体に地磁気センサーを搭載しているため、自分の向いている向きにあわせて、ストリートビューの画像を表示させることが出来ます。また、Gmailの受信、Picasaへの画像のアップロード、Youtubeへの動画投稿などもアンドロイドを搭載した携帯から実施することが出来ます。
さらに機能を増やすためにアプリケーションをダウンロードしてインストールすることも可能です。iPhoneの場合は「APP STORE」でアプリケーションを購入、ダウンロードし、本体にインストールする形になりますが、アンドロイド携帯の場合には「Androidマーケット」からアプリケーションをダウンロードする形になります。既にiPhoneについては発売から1年が経過しようとしているため、サードパーティ製も含めれば、かなりアプリケーションについては豊富に準備されています。まずは、アンドロイド携帯向けには、どんなアプリケーションが提供されるのかが気になるところです。
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