INTEL製Itaniumの行方

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INTEL-CPU

 3月の終わりに富士通が開催したサーバー新製品の発表会見で、ミッションクリティカルシステム向けの新しいPRIMEQUESTが発表になりました。従来の信頼性や可用性を継承しながら価格性能比を6倍以上に向上、筺体の設置スペースを約1/3、重量を1/5に小型化しました。また、消費電力も1/3に低減されています。

 従来のPRIMEQUESTについては、ミッションクリティカル用途にINTEL社が開発しているItaniumプロセッサが採用されていました。しかし、今回発表された新シリーズでは、Xeonプロセッサ7500番台が採用されています。


 現時点では性能面でXeonがItaniumを大きく上回っていて、信頼性も同等になってきたのでXeonを採用したと富士通では説明しています。今回はXeon採用により、富士通のミッドレンジサーバー、エントリーレンジサーバーとアーキテクチャが共通になるため、同じソフトがそれぞれで動くことが出来るようになります。逆に言うと、Itaniumから見れば、活躍の場が失われたことになります。

 富士通以外の他社の動向を見てみると、日立や日本電気、日本HPはItanium9300番台のCPUを搭載した製品を発表しています。富士通はかなり早い段階でXeonへの乗り換えを意思決定したのに対して、これらの会社では世品開発を進めてきた経緯もあるのでしょう。

 2004年にHP社がItaniumの設計から撤退、マイクロソフトはWindows Serverで今後のItaniumのサポート中止、レッドハット社もRHEL6でItaniumをサポートしないことを発表しています。これにより、Itanium自体がCPUとして採用されることは、今後は減少していくものと思われます。

 以前、あるミッションクリティカルシステムでDBサーバーにRHEL4とItaniumを組み合わせてサービス開始させたシステムがあります。DBサーバーについては堅牢な信頼性を求められていたので、当時としては然るべき判断だと思っていたのですが、最近のItaniumの情勢については残念な限りです。今度のハードウエア更改時にはこのシステムでもDBサーバーではXeonを採用することになると思います。

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