民主党政権の目玉政策となる高速道路の無料化が開始

 昨日から民主党の公約、高速道路原則無料化が、ごく一部の路線で開始されました。東京の近郊では八王子バイパスや箱根新道、新湘南バイパスなどが、無料化対象路線になります。今回は全国の高速道路総延長距離のうち約2割が対象になっていますが、地方の普段交通量が少ない路線が中心に選定されている関係で、なかなか無料化の恩恵にあずかることが難しくなっています。

 今回の無料化開始当日も対象の全区間で交通量は普段と比較して増加したものの、目だった混雑は発生しなかったそうです。

 ただし、もう少し、高速道路無料化の認知度が高まると、今後、利用する人が徐々に増えていく可能性は十分にあります。渋滞が発生する路線も一部では出てくるのではないかと思います。どんな傾向が出てくるのか、今回の社会実験で十分に検証をして、今後の無料化対象路線の拡大に向けて検討材料としていただきたいところです。

【2024年9月26日追記】

 結局は高速道路無料化は財源不足の影響もあり、ごく一部の区間で実施されたのみで全体に大きな広がりを見せることはありませんでした。また、自民党政権で実施していた高速1000円の政策についても、東日本大震災に伴う復興財源の確保などを目的に終了してしまいました。

 高速道路は償還が終われば、いつか無料になるという幻がありましたが、結局のところ、NEXCOなどの高速道路会社では高速道路の維持管理にお金がかかるために、有料のまま続けていきたいという意向が強いようです。今後、日本では少子高齢化が進み、道路を使う人も減っていく傾向にありますし、社会保障費が上がっていく中で手取りの給与が減っている状況なので、各インフラ事業者が既得権益を確保するための動きをすると国民は益々貧しくなってしまいます。いかにインフラの維持に関するコストを削減していくのか、本格的な検討が必要な時期にきていると思います。

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