朝日新聞に気になる記事がありました。独立行政法人の交通安全環境研究所というところで、高速道路上の二酸化窒素(NO2)の濃度と自動車車内への影響を測定した結果を整理して発表しました。実際に中央自動車道の調布インターチェンジから東名自動車道の御殿場インターチェンジまでクルマを走らせてNO2を測定したようです。
この結果によると、
- 首都高速道路と東名高速道路の車線上のほぼ全域で大気汚染環境基準の1日平均値(0.06ppm)を超過する
- 渋滞や上り坂の道路、総延長10Km程度の交通量の多いトンネル内では中央公害対策審議会の短期暴露指針値(1時間値)を超過する値となる
- 特にトンネル内では短期暴露指針値の10倍を超える値が確認される。車内の空調モードが外気導入モードのときにはクルマの車内も同様の濃度となる
という結果が得られました。
従って、研究所では、トンネル内などのNO2が高濃度になる区間を走行する際には車内空調を内気循環モードにするよう注意を呼びかけています。ただ、トンネルの中に入るときには、トンネルの中に入った瞬間に目が慣れるまで前が見えにくい状況になったり、ライトを点灯したり、色々と忙しいので、この上、内気循環モードにするのは煩雑になります。助手席に乗っている人に操作をお願いするのが現実的かもしれません。
ただ、自動車メーカーもこの事実は気になるはずです。カーナビと連動させて、自動的に空調のモードを変更するような仕掛けはすぐに作ることが出来るのではないでしょうか。以前、日産がカーナビと連動して急カーブが近づいたときに自動的に減速する仕組みを開発していたと思いますので、たぶん、そんなに難しい技術では無いと思います。
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