薄型大画面テレビの値下げが、まだまだ進展しています。例えば、40インチのテレビについては、数年前までは10万円以上するのが常識でしたが、最近では3万円台の商品も見かけるようになりました。楽天市場で検索してみると、3万円台で40インチの薄型テレビがたくさんヒットします。
また、薄型テレビの中でも安売りされることが多い32インチのテレビにいたっては、2万円台で売られています。
ブラウン管テレビの時代には1インチ1万円と呼ばれている頃がありました。例えば、25インチのテレビが25万円といった具合です。ブラウン管テレビは大きくて重い上に、製造コストもかかっていたので、とても今の薄型テレビのような値段で販売することは出来ませんでした。
ところが、液晶テレビが普及し始めると、信じられないほど急速なスピードで低価格化が進んで来ました。1インチ1000円くらいで値段が落ち着くのではないかとも言われていましたが、今やその1インチ1000円ですら大きく割り込むようになりました。
以前、家電エコポイント制度が実施されているときに駆け込み需要でたくさん人が液晶テレビを購入しました。地上アナログ放送が無くなってしまうこと、および還元されるエコポイントの量が多かったことに起因しています。
しかし、今の液晶テレビの値段は当時のエコポイントの還元を受けるよりもさらに安くなっているような気がします。家電エコポイントを実施したときに消費者がどんどん大画面テレビを購入して需要の先食いをしてしまったため、現在はなかなかテレビが売れずに値段も安くなってしまうという悪循環になっているようです。報道を見ているとケーズデンキの会長も想定を上回る販売不振だという説明をしていました。
日本の家電メーカーはこれほどの価格急落に原価削減の努力が追いつくわけもなく、どの会社も赤字決算の発表がありました。どこがテレビ価格の底になるのか、まだまだ判らない状況になってきました。
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