新東名高速道路が4月14日の午後3時に御殿場ジャンクションから三ヶ日ジャンクションまでの約162キロにも及ぶ区間で開通しました。個人的には東名高速道路は御殿場までの区間をよく使うので、横浜町田や厚木あたりの渋滞を先に何とかしてほしいとも思うのですが、御殿場から先の区間についても、日本の大動脈にしては頼りない高速道路でしたので、今回の新東名高速道路の開通は歓迎すべきことだと思います。
新東名高速道路は神奈川県の厚木市、海老名南から愛知県の豊田東まで254キロの区間を結ぶことが計画されている高速道路です。昭和62年に建設構想が出てきました。今回の先行開業区間である162キロだけでも渋滞減少効果は年間590億円、これに通行量収入が増えることを想定すると、2.6兆円の建設費はそんなに高いものではないかもしれません。
開通後の交通量
中日本高速道路では4月15日(日曜日)の交通量を発表しました。新静岡インターチェンジと静岡サービスエリアの間の上下線の通行量は5万8000台になったそうです。並行している東名高速道路の静岡インターチェンジと焼津インターチェンジの間の通行量と比較すると7000台多く、新東名と東名をあわせた交通量は昨年の4月の日曜日と比較して43%も通行量が増えたそうです。開通によってたくさんのドライバーが東名および新東名に押し寄せたようです。
新東名高速道路を実際に走った人のブログなどを読むと、とても走りやすい高速道路だと絶賛している記事が多いです。トンネルや橋は多いものの、カーブが非常に緩やかで、激しい坂も無いように設計されている点が走りやすさに直接寄与しているようです。東名高速道路にあるカーブの最小半径は300mですが、新東名高速道路の最小半径は10倍の3000mで設計されています。
東名高速道路と言えば日本の大動脈と言っても過言ではありません。こちらが交通集中や事故で渋滞が発生してしまうと、血栓ができたのと同じように日本の物流が止まってしまいます。そんなとき、迂回路として第二東名が機能すれば、日本の経済への影響は最小限で済みます。また、第二東名は今までの東名高速道路よりも山側にあるため、地震の影響を受けにくいと言われています。東日本大震災のときに東名高速道路の一部区間が通行不能になったときに、開通前の新東名高速道路が開放されたこともありました。
他の中央、関越、東北、常磐など、渋滞が慢性化している幹線高速道路についても、第二の高速道路について検討が始まっても良いような気がします。第二東名の御殿場以東の開通とともに他の高速道路の渋滞緩和について期待したいところです。
【2022年3月1日追記】
新東名の一部区間が順次開通
新東名についてはその後も少しずつ部分開通しています。海老名南ジャンクションで圏央道と接続し、伊勢原ジャンクションで東名高速道路と接続、伊勢原大山インターチェンジまでが新たに開通しました。東名道で伊勢原から厚木インターチェンジまでの区間が混雑しているときには、伊勢原ジャンクションで新東名を使うことにより、渋滞を回避して圏央道に出られるようになりました。
また、2022年4月16日には伊勢原大山インターチェンジから新秦野インターチェンジまでが開通します。御殿場まで接続されるのはまだ先になりますが、東名が大井松田-伊勢原間で通行止めなどになった際には、新たにできる新東名で迂回できるようになります。
コメント
新東名高速道路が開通します
最初のトンネル / naka_hide 新東名高速道路の御殿場ジャンクションから三ヶ日ジャンクションまでの区間が4月14日に開通することが発表されました…