日経新聞電子版のサイトに、アマゾン キンドル上陸前夜、攻防戦の内幕という特集記事がありました。
Kindleが米国で発売されたのは2007年の11月、すでに4年が経過していますが、日本ではまだ販売される予定は発表されていません。ただ、先日の報道では今年中には日本国内で展開したいというインタビュー記事が載っていたりもしましたので、各出版社とは交渉が続いているのだと思います。
出版業界にすれば、電子書籍の登場ということは、死活問題にかかわります。いわば、黒船来襲と言っても過言ではありません。
しかし、これから紙の本が電子書籍に変わる流れは止められないはずです。このまま、日本の出版業界が既得権益にこだわって電子書籍への対応に後ろ向きの対応を取り続けると、逆に足下をすくわれる格好になる可能性もあります。
日本では、すでに新聞業界が電子化の波にさらされています。各新聞会社自身がWebサイトでニュースの報道を競い合った途端、紙の新聞の売り上げが落ちるという状態になり、日経新聞に続いて朝日新聞も電子版の有料化に踏み切りました。
電子版だけに加入するのはあまりお得ではない価格にして、紙の新聞と電子版を合わせて購読するとお得感のある価格設定になっています。これは間違えなく全国に広がる配達店の保護のために実施している形になります。現在はインターネットを介して新聞を読むことが完全に普及したわけではありませんので、紙の新聞の発行を続けることは社会的にも意義があることです。
しかし、この先はテレビなど当たり前の装置で電子新聞を気軽に読むことができる環境が整って行くはずですので、新聞配達店を通したビジネスモデルにもいつか変革点がくるものと思われます。
電子書籍、電子新聞がこの先、どうなって行くのか、目が離せない状況になってきました。
【2012.4.26追記】
米国の調査会社の報告によると、Androidタブレットの市場で、AmazonのKindle Fireが市場の過半数を超える54.4%のシェアを獲得したそうです。2011年12月には29.4%のシェアでしたので、わずか2ヶ月で非常に急伸したことになります。
AmazonはKindleのシェアを伸ばすことで、電子書籍の世界でも有利な立場になろうという戦略ですが、まさしく、その通りの状況になっているように思えます。
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