日本航空が営業黒字2049億円を計上

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日本航空JAL

経営再建を進めてきた日本航空ですが、2012年3月期に営業利益2049億円を計上することが発表されました。2011年3月期には営業利益1884億円を計上していますので、二期連続の最高益による黒字決算です。

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会社更生計画を上回る成果

更生計画では757億円を見込んでいましたので、その約2.7倍ということになります。

日本航空は2010年に東京地裁へ会社更生法の適用を申請しました。株式も上場廃止され紙くずになっています。

日本航空の株式上場廃止の報道
日航株はストップ安、でもソニー株は値上がり

これだけ短期間にこれほどの復活を成し遂げた背景には何があるのでしょう。

増益要因としては、不採算路線からの撤退や大型機の廃止などによるコスト削減効果が大きかったようです。

日本航空は6月末にも東京証券取引所の第一部に再上場の申請をすると一部で報道されています。正式な申請から最速では2から3ヶ月で再上場できる可能性があるそうです。ただ、過去に紙くずになった株券の権利が復活するわけではないそうです。

もしも再上場を果たしたとしても順風満帆とはいかないかもしれません。航空業界はLCCの参入などで低価格競争に突入しています。一昨年度および昨年度は好業績でしたが、不採算路線からの撤退などの施策は限界があります。今年度以降はどんな戦略で攻めるのか、次の一手が気になるところです。

【2022年9月30日追記】

新型コロナウイルスの感染拡大と運輸業界

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、旅行や出張が自粛されたため、運輸業界は大打撃を受けました。特に日本航空や全日空といった会社は長距離のお客さんが激減したことにより、非常に厳しい経営状況となりました。

その中でも、社員を一時的に家電量販店などへ出向してもらい、何とかコロナ禍を耐え凌ぎ、何とか旅行需要が回復しはじめるところまで来ることができました。

日本航空はお役所然とした経営を続けていたとすると、今回のコロナ禍は乗り越えることができなかったのではないかと思いますので、経営破綻とその後の再建は会社にとって本当に良い経験だったのではないでしょうか。

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