ホームページビルダーという商品は、日本でインターネットが普及するとともに、ベストセラーとなったホームページの作成ソフトです。
1995年当時はWindows95が発売されて、TCP/IPのプロトコルがOSにバンドリングされ、さらにはWindows95Plusというパッケージを購入することで、ブラウザも入手することができるようになりました。また、徐々に全国的にインターネットへ接続するためのアクセスポイントが拡充されてきて、安価にインターネットを楽しむことができる土壌が出来上がってきました。
そして、1996年にIBMからホームページビルダーが発売されました。インターネットで情報を発信するためには、どうしても、HTMLの知識が必要であり、このソフトウエアが発売されるまでは敷居が高いものでした。
このホームページビルダーは私も利用していました。ニフティでホームページを公開するためのスペースを確保し、そこにコンテンツを公開するために使っていました。ワープロを使う感覚でホームページを作成できるのは、非常に便利でした。
また、このホームページビルダーには豊富なテンプレートやイラストなど、ホームページを作成するために必要な素材も豊富に同梱されています。さらに、FTPツールなどのプログラムも同梱されています。このFTPツールについては今でもよく使います。
しかし、その後はブログのブームが日本に到来しました。ブログはあらかじめデザインが決められていて、自分では文章を書いたり、写真をアップロードするだけで簡単に情報を発信できます。私もブログを使った情報発信が主となり、今ではホームページビルダーを起動することはほとんどなくなりました。
そのホームページビルダーは今でもIBMが開発、および販売をしているものだと思っていたのですが、現在はジャストシステムが開発、および販売をしているそうです。ニュースリリースをたどっていくと、2010年2月16日にジャストシステムから報道発表されていました。
ホームページビルダーやThinkPadを開発したIBMの大和事業所も2013年には閉鎖し豊洲へ移転することが発表されていますし、徐々にIBM自体は事業の形態を変えていっているようです。
今後はジャストシステムの手で、ホームページビルダーがどんな形でアップデートされているのかが気になるところです。
【2021年4月16日追記】
現在はバージョン22
ジャストシステムから発売されているホームページビルダーですが、現時点ではヴァージョンが22となっています。ずいぶん息の長い市販ソフトウェアになりました。
私自身は最近ではWORDPRESSというインストール型のオープンソースでこちらのブログを公開しているので、ホームページビルダーを利用する機会はなくなってしまいましたが、WORDPRESSなどのコンテンツマネジメントシステムに頼らずにWEBページを作る場合には、HTMLを自らが編集するのは大変なので、今でも十分に利用価値が高いソフトウェアだと思います。
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