前々から噂されていた、日産セレナのハイブリッド車が8月に発売されると発表がありました。現行のセレナは4代目のC26というタイプです。2010年から販売されていますが、モデル「20S」を除く2WD全車にハイブリッド機構が搭載されます。
今回搭載されているハイブリッドシステムはトヨタがプリウスに採用しているような本格的なものとは違い、新開発のスマートシンプルハイブリッドが搭載されています。
スマートシンプルハイブリッド
これはECOモーターのエネルギー回生発電量と出力を高めて補助原動機化しようという試みで、蓄電容量を高めるサブバッテリーをエンジンルーム内に追加することでハイブリッド化を実現しています。従って、現行モデルのエンジンルーム内で完結するため、クラス最大の室内空間やシートアレンジはそのままになっています。さらに燃費はJC08モードで15.2Km/Lを実現している点も目が離せません。
もし、トヨタのような本格的なハイブリッドシステムを搭載しようとすれば、たくさんのバッテリーを搭載しなければいけず、値段が割高になるほか、バッテリーを搭載するためのスペースを確保するために、室内空間の広さが犠牲になる可能性があります。既存のモデルに搭載すること自体が不可能だったかもしれません。
ところが、今回のスマートシンプルハイブリッドは、すべてのシステムをエンジンルームに収めることができるため、室内の空間が犠牲にならないことが大きな特長です。また、価格も現行のアイドリングストップ機構付きのセレナと同水準を目指しているので、財布に優しいのも魅力ということになります。
搭載されているシステムは下記の通りとなります。
・エネルギー回生発電
・アイドリングストップ
・ECOモーターによるエンジンアシスト
この三種類の技術により、JC08モードでの燃費は現行セレナ(アイドリングストップ付き)のリッターあたり14.2kmから、クラストップの15.2kmに向上しました。
ハイブリッドシステムを搭載すると、もう少し燃費がよくなっても良いと思いますが、そこは今回のシステムでは限界があるのでしょう。セレナの2WD車は自動車取得税と重量税が免税となりますので、この節税効果は大きいと思います。
先日発表された日産ノート、今回の日産セレナと連続して、興味深いモデルを発表しました。今後の日産の動きには期待したいところです。
【2024年1月23日追記】
セレナ e-POWER発表
2018年2月にセレナe-POWERが発表されました。e-POWERは2016年に日産ノートに搭載された技術で、ガソリンエンジンは直接はタイヤを駆動しません。ガソリンエンジンはあくまでも発電専用で、発電された電気はいったんはバッテリーに蓄えられます。この蓄えられた電気を使ってアクセルに連動してモーターが回りタイヤを駆動します。
「セレナ」の人気の源になっている室内の広さや使い勝手の良さ、乗り心地の快適性などはそのままに、100%モーター駆動ならではの力強くレスポンスの良い加速を実現、車速に応じたエンジン回転制御とボディの随所に防音対策を施すことにより、クラスを超えた高い静粛性を実現していることが特徴です。気になる燃費ですが、JC08モードで26.2Km/Lを達成しています。シンプルマイルドハイブリッドのときが15.2kmでしたから、その燃費向上の大きさには目をみはるばかりです。
コメント
新型セレナが日産より先行公開
エコカー補助金の申請が締め切られてしまって、新車販売にブレーキがかかってしまっているので、各自動車メーカーとも何とか売り上げを挽回しようと必死になってい…