映画館で映画を上映する際には、以前からフィルムが利用されてきました。当初は幅が35mmのフィルムが利用されていましたが、その後は70mmのフィルムも登場して、高画質をうたっていました。
私自身は大学生のときに教職をとるために、16mmのフィルム映写機を使う必要があったため、操作技術者の免許を持っています。当時は16mmフィルム映写機の操作方法を学びましたが、フィルムにタルミを作ったりして、コツを覚えるのは大変でした。35mmや70mmの映写機は見たことはあっても操作したことは無いので、きっと大変なのだと思います。
また、フィルムは映写しているときや保管しているときに、ホコリが付いてしまったり、キズが付いてしまったりすることを完全に防ぐことは困難です。もうずっと使い回している名画などは、画質がどうしても落ちてしまいます。また、映画館にフィルムを配送するコストなどもかかってしまいます。
そんなフィルムに変わって、最近では映画館でもデジタル化が進んでいるそうです。現在、全国に3300のスクリーンがあるそうですが、そのうち約7割は大手のシネコン10社が運営しています。この大手のシネコンでは来年の夏までにデジタル上映設備を全面的に導入する予定になっているそうです。
それ以外の独立系の映画館でも半数近くがデジタル上映に対応しているそうです。従って、日本の映画館ではデジタル化が急速に進んでいることが分かります。
ただ、独立している映画館の中でも資金力に乏しいところではデジタル設備を購入するのが厳しいので、衰退してしまうのではないかという声もありました。デジタル上映設備を導入するためには専用のコンピューターサーバーやプロジェクターを購入する必要があり1000万円程度の投資が必要になるそうです。
デジタル化によるメリットは下記の通りです。
・映画の撮影制作費が安くて済む
・輸送コストが削減される
・海賊版対策を実施できる
・劣化が無い(または少ない)
また、フィルムと比べれば上映するときの手間も著しく楽になるのではないかと思います。
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