楽天の参入で太陽電池が激安に?

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ソーラーパネル

 日経ビジネスオンラインの記事を読んでいると、楽天の参入により、太陽電池も激安になり、ソーラーパネルが普通の家電になったというタイトルの記事がありました。

 7月17日から楽天では太陽電池の販売を始めています。楽天市場のホームページで申し込みを行うと、日本エコシステムという会社がシャープ製の太陽電池を住宅の屋根に取り付けをしてくれるそうです。

 この販売開始から約一ヶ月が経過しましたが、想定の倍以上の申し込みがあったそうです。その勝因は太陽電池の価格体系をオープンにしたこと、それまでは「詳しくはお問い合わせください」という表記になっている会社が多く、気軽に注文できなかったそうです。寿司屋に例えていうと、メニューに時価と書いてあるような感じです。


 ところが、楽天では価格体系をオープンにしました。たとえば、寄棟屋根の場合は3330KW(パネル18枚)でパッケージ価格121万2750円といった具合です。

 楽天ソーラーの公式ページを確認してみました。下記のメリットが大きく宣伝されていました。

  ・導入価格が平均価格の38%オフ
  ・楽天×一流設置業者×国内一流メーカー
  ・楽天だから購入後もポイントサービスが充実

 一点目の平均価格の38%オフというのは確かに訴求しやすい点だと思います。ただ、そもそも価格体系が明確でなかった代金に対して、38%オフという事ができたのかも気になり、さらに調べてみました。

 すると、どんな風に平均価格をはじき出したのかは、あまり具体的には発表されている情報からはわかりませんでした。ソーラーパネルの導入時は何社かから相見積もりを取った方が良いかもしれません。

 楽天ソーラーがなぜ安さを追求できるのかについては、ホームページに説明がありました。

 一つは最高の性能の商品を追求しすぎないことです。確かにモジュール変換効率が良い商品を極めていくと、値段が高くなります。最高の性能の商品を追い求め過ぎるとコストパフォーマンスが逆に悪くなるので、ほどほどの性能の製品を安く一括購入しています。開発されてからあまり間もない製品は価格が高い上、まだ、実環境下での実績も少ないので、確かに最初は飛びつかない方が良いのかもしれません。

 二点目は導入できるパッケージのタイプを大きく絞っていることです。下記の7種類のパッケージに絞っているそうです。

   2.77kW、3.33kW 、3.88kW 、4.44kW、4.99kW、5.55kW、6.29kW

 もしかすると、屋根に設置するときに、屋根の表面積を極限まで有効に使ったりすることはできないのかもしれません。しかし、タイプを大きく絞って、大量に一括発注することで、導入コストを引き下げる効果は大きいのだと思います。さらには、取り付け工事をするときの部品が減って、設置工事の単純化を図ることができたり、部品自体の発注費を下げることができます。この話をみていて、ローコストキャリア(LCC)が極力、飛行機の種類を統一して、整備士の訓練費用を削減したり、パイロットの育成コストを節約したりしているという話しと一緒だなと思いながら読みました。

 ソーラーパネルについては補助金の対象になっていることもあって、現在では大小色々な業者が争奪戦を繰り広げていますが、これからは業者の淘汰が進んでいくのだと思います。今回のような楽天の取り組みが市場でどう評価されて行くのかが、気になるところです。

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