最初にauがiPhoneの取り扱いをはじめたばかりのときは、どちらかというと、iPhoneも選択肢の一つとして増えましたという程度の販売に見えていたのですが、iPhone5が発売となった最近になって、非常に積極的なマスコミ展開をしているように見えます。
特にソフトバンクとの比較で優っているという、田中社長の発言が色々なところを駆け巡っています。ソフトバンクが緊急記者会見の中などで基地局の数の違いなどを題材にしてauとの違いを説明し、ソフトバンクの方が優っているということをアピールしているので、これへの対抗措置ということになるのでしょう。
ソフトバンクからの攻撃に応酬
ソフトバンクは消費者を引き込むために、家族無料キャンペーンなどを大々的に実施して、とにかく契約数を増やすことに執念を燃やしています。iPhoneを買いに行った際に、ポケットWi-Fiを一緒に買えとしつこく迫られることもありました。何となく、商売の仕方がえげつない感じがしてなりません。
一方でauの田中社長の説明は、ソフトバンクの基地局の数の違いなどを使ってアピールしていることに対して、単に基地局の違いがつながりやすさにつながるわけではないということを、わかりやすくたんたんと説明していて、日本人の感覚から言うと非常に誠意がある説明をしているように感じます。ソフトバンクはイーアクセスの買収など、さらに大きな花火を打ち上げていますが、現時点ではauの方が消費者から見たときの印象は良いと思います。
【2012/10/17追記】
ソフトバンクにおける米スプリント社の買収とauの奮闘
驚くことにソフトバンクはイーアクセスに続いて、米国第三位の携帯電話会社であるスプリント社の買収を発表しました。またまた、大きな花火だと度肝をぬかれた感じがします。ビジョナリーカンパニー4という書籍では、突然、未調整の大きな大砲を撃つのではなく、まずは鉄砲を撃って精度を上げてから調整済みの大砲を撃つべきだと書かれています。今までソフトバンクでは、ボーダフォンの買収やウイルコム社の買収を行ってきて業績を回復させています。これが鉄砲による銃撃だったのだとすると、今回のスプリント社の買収は精度調整済みの大砲なのかもしれません。
これだけ華やかな発表をしている裏側で、auは2012/10/17に新製品の発表会を実施しましたが、その席上で田中社長から、「iPhone 5の販売についてはiPhone 4Sは手探りだったが、iPhone 5は本当に社員全員の思いが結集し、非常にいい結果。足元の数字を見ると、誰とは言わないが、初戦は勝ったな、という数字」という発言があったようです。実際にauにとってみれば良い結果だったのでしょう。
また、auは電子書籍のスマートパスなど、また新しいサービスの提供も発表しました。ソフトバンクが大きな花火を打ち上げている裏側で、auは日本人のユーザーにとって最適なサービスの充実に重きを置いていることが非常に好感を持つことが出来ます。
最近の動きを見ている中でも、auのiPhoneの方が魅力的に思っています。
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