東洋経済オンラインに驚く内容の記事が公開されていました。ソフトバンクが来年2月にイーアクセスを完全子会社化することは既に報道されている通りですが、その全株取得後に出資比率を大きく引き下げる計画があるそうです。
ソフトバンク、イー・アクセス買収後に仰天展開
ソフトバンクが来年2月に完全子会社化するイー・アクセスについて、全株取得後に出資比率を大幅に引き下げる予定であることが東洋経済の取材で明らかになった。取引先の通信機器メーカーを中心に株式売却や第三者…
ソフトバンクが取引をしている通信機器メーカーなどに株式の売却や第三者割り当て増資を実施して出資比率を1/3未満に引き下げると報道されています。こうなると、イーアクセスはソフトバンクの連結子会社から外れることになります。
この記事を読み始めたときには、スプリントの買収も立て続けに実施したので、現金がたらなくなってしまうので第三者割り当て増資や一部売却を実施するのかと思ったのですが、東洋経済オンラインでは、
- 欲しかったのは会社ではなくiPhoneでも使えるLTE回線
- KDDIが触手を伸ばしていたので仕方なく高額で買収
- イーアクセスから回線を借りている事業者から反発の声が出る恐れがある
- 総務省の電波対策に対する配慮
とその背景を整理していました。
だとしても、会社を買ったあとにすぐに2/3の株式を他の会社へ売ってしまうというのは、驚くばかりです。報道発表の際にはソフトバンクとイーアクセスは一致協力してこの先歩んでいくという姿勢を貫いていたのに、こんなに短い期間でこのような記事が出てくること自体に驚いてしまいました。
ただ、今回の記事はソフトバンクによる正式な取材ではなく、東洋経済の取材により記事になっています。特に現時点ではソフトバンクからはこの記事を打ち消すようなニュースリリースは発表していませんが、この記事の内容が事実か否か、またこれからこの方針のままで進むのか否かはわかりません。
今後の情報は気になるところです。
【その後の動き】
ソフトバンクは2013年1月1日付で完全子会社としたイー・アクセスの一部株式を、通信機器メーカーなど11社に譲渡することで、ソフトバンクの議決権比率は3分の1未満に引き下げることを発表しました。
ソフトバンク、“仰天展開”の結末
ソフトバンクは1月17日、1月1日付で完全子会社としたイー・アクセスの一部株式を、通信機器メーカーなど11社に譲渡することで、議決権比率を3分の1未満に引き下げると発表した。この構想については、東洋経…
11社の内訳は下記の通りです。
- Alcatel-Lucent Participations(フランス)
- Telefonaktiebolaget L M Ericsson(スウェーデン)
- Comverse, Inc(米国)
- Samsung Asia Pte. Ltd.(シンガポール)
- Nokia Siemens Networks Holdings Singapore Ltd.(シンガポール)
- オリックス
- JA三井リース
- 東京センチュリーリース
- 芙蓉総合リース
- 三井住友ファイナンス&リース
- 三菱UFJリース
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