「なぜ社員はやる気をなくしているのか」を読みました

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 日経ビジネス人文庫から出版されている柴田昌治氏の「なぜ社員はやる気をなくしているのか」という本を読みました。

 1980年代まであった日本の「親父文化」が会社の中からなくなった今、どうやってコミュニケーションを活性化させれば良いかということを丁寧に解説している内容です。

 確かに以前と比較すると、アフター5のコミュニケーションや会社の旅行会、そして運動会などのイベントが極端に減ってきたと思います。会社で一生懸命に働いたあと、会社を離れた時間まで、同じ人と過ごすのはあまり気が進まないという考え方を持った人が増えてきたからだと思います。


 昨今は女性が男性と同様にビジネスの場に進出していて、昔のように親父は夜遅くまで働いて、女性は家を守るという考え方自体が古くなっており、会社で働いている人の価値観が変わってきていることは当然のことなのかもしれません。

 その後はメールでのやり取りも増えて、会社の中では対面してのコミュニケーションの場がさらに減るようになってきました。メールは必要最低限のことしか伝わりませんし、自分の意図が正確に相手に伝わる保証もありません。

 このようにコミュニケーションが手薄になっていることが、会社のにとって生産性の悪化や新しいアイディアの創出の場を失うことの原因になっているという作者の主張は確かに納得できるところがあります。

 こんな現在の会社をどうすれば変えて行くことができるのか、実例も踏まえながら解説されています。

 共感できるところが多く、自分の発言や行動にも気をつけなければいけないところがたくさんあると気がつかせてくれた一冊でした。

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