世界初のコンピュータはENIACという装置でした。1946年の2月にペンシルバニア大学で初めて公開され、1955年まで利用されていました。当時は半導体素子を使うことができませんでしたので、17468本の真空管、7万個の抵抗、1万個のコンデンサ等で構成されていたとWikipediaでは紹介しています。
従って、大きな場所を必要としていて、幅24m、高さ2.5m、奥行き0.9m、総重量30トンという、とてと巨大なものでした。消費電力が150kWということも驚くばかりです。
このENIACは20個の変数と300個の定数しか取り扱うことができなかったようなので、複雑な計算をさせようとすると、変数を色々な用途に使う必要があり、どうプログラミングをするかは随分、頭をひねったのではないかと思います。
そのプログラミングの方法も非常に独特です。今であれば、ソフトウエアを作ることになりますが、この当時は配線を物理的に切り替えることで、プログラムしていたそうです。また、現在のコンピュータのように、フロッピーディスクなどの二次記憶媒体を扱うこともできませんでした。
現在のコンピューターはソフトウエアをプログラミングして走らせます。このソフトウエアも人間が作るものなので、ときどき予期せぬ仕様通り以外の動作をすることがあります。これをバグと呼んでいます。バグは小さな昆虫や虫をさしますが、ソフトウエアに潜む欠陥のことをなぜバグと呼ぶのか、あまりよく知りませんでした。
最近になってはじめて知ったのですが、この世界初のコンピューターで発生したバグの原因は「蛾」が挟まったことによるものだったそうです。
☆世界初のコンピューターのバグは本当に「蛾」が挟まったのが原因 – GIGAZINE
1945年9月にアメリカ海軍が使っていた計算機がどうしても動かなくなったため、その原因を賢明に調査した結果、1匹の蛾が電気回路に悪さをしていたことが原因だったそうです。このときのコンピューターではENIACではなく、ハーバード・マークⅠというコンピューターだったとのことです。
こちらのコンピューターは部分的にリレーが使われていて、その接点に蛾が挟まっていたそうです。リレー式コンピューターについては、富士通の沼津工場に見学に行った際、実物が動いているところを見たことがあります。何か計算式を与えると、「ガチャガチャガチャ」と色々なリレーが動作して、答えを出してくれました。
これだけたくさんのリレーが動いているとすれば、確かにどこかの接点に蛾が挟まったとしても不思議ではありません。
コメント