小田急線と京王井の頭線が交わる交点に下北沢駅があります。乗り換えをするお客さんが多い他、本多劇場などに代表される文化の発信拠点としての役割もあり、大変に賑わっている街です。下北沢駅は小田急線の中でも一日の乗降者数が八番目に大きな駅となっています。
この下北沢駅が3月23日の未明に大きく変わろうとしています。従来は一階部分に小田急線の線路があり、その上を井の頭線が交差するような形になっていました。また、井の頭線と小田急線の線路の間には連絡通路があったりして、建て増しを繰り返した田舎の老舗旅館といった風情があります。特に井の頭線から小田急線への乗り換えは階段をおりて行けばすぐに乗り換えることができたので、これはこれで便利でした。
しかし、小田急線の列車が頻繁に運行されるようになり、下北沢駅の周辺には開かずの踏切が多数あり、周辺の道路では渋滞が発生してしまっています。さらには、小田急線自体も輸送力を増強しなければいけないものの、もう地上部分には線路を複々線化するような用地はどこにもありません。
そこで、小田急線は地下へと潜る形になりました。3月23日から世田谷代田駅、下北沢駅、東北沢駅の三駅が地下駅に変貌します。下北沢駅では、小田急線のホームは地下3階になります。従って、井の頭線から小田急線への乗り換えは従来は1分程度でできていたものの、今後は5分程度の時間を見ておいた方が良いそうです。
しかし、実は工事はこれで完成ではなく、ゆくゆくは地下2階にもホームが完成します。ここは、小田急線の複々線化の工事が完了した際に、地下二階は緩行線、地下三階は急行線と使い分けるのだそうです。複々線化は2017年度末までに実施される予定です。
さらには、下北沢駅の駅舎自体についても立て替え工事が実施されて、2018年度にはガラス張りの開放感あふれる駅舎が誕生する予定です。
先週は渋谷駅で東急東横線と地下鉄副都心線の相互直通運転が始まり、大きな話題となっていましたが、今度は下北沢駅が話題になりそうです。
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