最近のクルマでは衝突時の被害を軽減させるための自動ブレーキ機能を装備した車種が増えてきています。本機能はプリクラッシュセーフシステムとも呼ばれていますが、各メーカーごとに違った名前がつけられています。
- ボルボ シティセーフティ、ヒューマンセーフティ
- スバル アイサイト
- フォルクスワーゲン シティエマージェンシーブレーキ
- ダイハツ スマートアシスト
- トヨタ プリクラッシュセーフティシステム
- 三菱自動車工業 衝突被害軽減ブレーキシステム
これらの機能はドライバーが運転中に障害物の発見に遅れたときに、自動的にブレーキをかけることで被害を軽減させることができる可能性があり、安全性を向上させるために注目されています。
ところが読売新聞によると、この機能を搭載しているトヨタと三菱自動車の車種で誤作動を起こしてしまうトラブルが見つかったためにリコールが相次いで届け出られたそうです。ネットで検索をしていると実際に誤作動を経験された方の記事もありました。
☆衝突回避誤作動|Hard use Mh1!|Blog|おーどりー|Minkara – The Car & Automobile SNS (Blog – Parts – Maintenance – Mileage)
ほかにも、ETCゲートの可動ポールを障害物と検知したり、カーブを走行中にフェンスを障害物と検知する例もあるようです。
☆自動車評論家 国沢光宏のホームページ 新車 プリウス ハイブリッド 情報満載: センサーの誤判定
トヨタ車に関しては今年の5月には東京葛飾区の首都高速道路で、時速約30Kmで走行していたところ急にブレーキがかかり10キロ未満まで減速、2トントラックに追突されてしまう事故があったそうです。ほかにも4月下旬以降だけで、「いきなりブレーキが作動した」といったトラブルが5件発生しているようです。
ドライバーの意志に反してブレーキが急にかかると、運転をしている人が驚くことはもちろんのこと、その後を走っているクルマの運転手の人が最も驚くでしょう。特に車間距離が短かった場合にはブレーキが間に合わずに衝突してしまうかもしれません。自分が巻き込まれてしまう可能性もあるので、車間距離を十分にあけようと思います。
この誤作動の原因は電波の乱反射を解析する機器の設定ミスなのだそうです。自車から前方にレーダーを発射して前方車両との距離や速度を検知し、これがもしぶつかりそうな距離になったらブレーキがかかりますが、電波の乱反射で横を走っているクルマを、前方を走っているクルマと誤認してしまい、衝突の恐れが無いにもかかわらず自動ブレーキをかけてしまうことがあるそうです。首都高速道路で発生した事故も右隣の車線を走行していたタンクローリーの車体で電波が乱反射して自動ブレーキがかかったのでそうです。
一方で三菱自動車についてはトンネルの壁を前のクルマと誤認して自動ブレーキがかかってしまう場合があるそうです。
リコールでは装置などの交換をするわけではなく、障害物検知ソフトの修正を行うそうです。
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