8月1日の東京新聞の報道によると、英国の情報機関が中国レノボ社の製品の使用を禁止していたことを報じていました。7月30日付けのイギリスの新聞、インディペンデントが伝えたそうです。
そもそも、レノボ社のThinkPadは米国IBM社が製造、販売していました。その後の経営合理化策の中で、パソコンの開発からはIBM社は手を引き、中国のレノボ社に売却しました。ThinkPad自体は非常にデザイン的にも優れ人気がありますので、全世界に愛用者がいます。
そんな私自身ももう10年以上にわたってThinkPadを愛用してきました。
このレノボ社のパソコンに何があったのでしょう。英国の情報保安部や政府通信本部が製品を調べたところ、外部からの操作でパソコン内のデータにアクセスできてしまう機能が組み込まれていたのだそうです。
通常のセキュリティ保護をバイパスするための秘密の裏口がチップの中に最初から組み込まれているといいます。
使用禁止の通達は2000年代半ばには、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの情報機関でも出されていると言います。2005年にIBM社からレノボ社はパソコン事業を買収したのですが、その直後から情報を盗み取る仕組みが搭載されたということでしょうか。それとも、Thinkpad以外のレノボが以前より製造してきたパソコンにそのような機能が内蔵されているのでしょうか。
個人の情報、IDやパスワード、クレジットカード番号なども引き抜かれてしまっているのだとすると、怖くて、レノボのパソコンを使うことはできなくなります。レノボ社としては今回の報道に対して、何らかの見解を出しているのでしょうか。
レノボ社の日本法人の公式サイトはこちらになります。
☆レノボ・ジャパン株式会社の公式サイト – PC、パソコン、ノートPC、タブレット, デスクトップPCの情報 | Lenovo 日本
プレスリリースを確認しましたが、8月1日の午後9時現在では、特にこの件に関する見解は掲載されていませんでした。通常の日本企業であれば、このような報道があった場合には速やかに否定するプレスリリースをうち消費者を安心させるのが通常だと思いますが、何も見解が出ていないのは非常に怖いです。そもそもの報道の発端になった英国のサイトも確認しましたが、本件に関するニュースリリースはありませんでした。
また、アスキーの報道によると、アスキー編集部からレノボ社に対して行った質問に対して、
「レノボは販売に関するいかなる制限の通知も受けていないため、AFRのレポートについて答えられる立場にない」
と回答したそうです。なぜ、「そのような仕組みは一切搭載されていない」と答えてくれないのでしょう。
今回の報道が誤報なのか否か、今後の報道が気になるところです。
【2013年9月3日追記】
この報道か流れてから一ヶ月が経過しますが、特にこの件の続報は見当たりません。レノボ社日本法人の公式サイトでニュースリリースを確認しても、第一四半期の決算が好調だったことや各種のキャンペーンにかんする告知しかありませんでした。
誤報だったのでしょうか。ThinkPadを数多く使っているので、気になります。
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