日経新聞の記事を読んでいると、フランス国民議会でオンライン書店による顧客への無料配送を禁止する法案を可決したという記事がありました。これだけ見てしまうと、なんで消費者にとって不利益になるような法律をなぜ作るのだろうと思ってしまいますが、これには深い理由があります。
仏にもAmazonは市場に参入しており、国内の書店は経営不振にあえいでいるようです。これは単に時代の流れで仕方がないこととも思えますが、もしもこのままAmazonが一強のままで国内の書店が潰れてしまうと、あとは独占的な地位を活用してAmazonが送料の徴収を再開するかもしれません。そうすれば、結局は国民が不利益を被ることになってしまいますので、無料配送禁止という法案可決につながりました。
仏では今後は上院で可決されるか否かが焦点になります。
日本でもAmazonは無料配送を実施していますし、また、対抗する国内通販書店の中でも楽天ブックスのように配送料無料としているところがあります。一方で街中の本屋さんの中には廃業してしまうところも多く、街から書店が徐々に減ってしまっています。
確かに書籍の通販は便利ではあるのですが、例えば本の中身を見比べたいときや、すぐにでも本が必要なときには書店に出向くしかありません。この時、普通の書店の数が減ってしまっていると、非常に不便なことになってしまいます。
これから先、ネット通販が一つの主流になることは止めることができない一つの事実だと思います。これに対して、今までの書店がどのように団結して通販と戦っていくかが重要な局面になってきたのかもしれません。
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